「下取りより買取りがお得！」「10社の買取り業者がアナタの愛車を一括で査定！」インターネットやラジオCMでこんな宣伝を見かけて興味を持っている人もいるかもしれません。実はこの「一括査定」を、私も試してみたことがあるんです。
確かに下取りよりは査定額アップ！でも・・・
新車で購入するとなると、それまで乗っていたクルマは「下取り車」として査定され、見積もり額から差し引かれます。新車ではあまり値引きをしないディーラーが多い昨今、営業スタッフさんたちはこの「下取り額」を上げてお客さんをなんとかつなぎとめようとしています。
しかし、この下取り額には限界があるため、買い取り専門店にも愛車を持ち込む人が増えています。せっかく大事に乗ったクルマですから、一円でも高い値段がつけば嬉しいですよね。
消費者密着型の自動車ライターである私も、一度は自分のクルマで「買い取り業者による一括査定」をやってみよう！ と思い、インターネットで愛車の情報と、連絡先などの個人情報を入力してみました。
すると、次の日から……
怒涛の電話攻撃とメールの嵐！ に耐えられる人にはおススメします
朝10時、おそらく会社の営業時間が始まったのでしょう。メールと電話がやみません。
電話の主はもちろん「ぜひウチの会社で査定を！」と言う買い取り業者の電話オペレーターさん。「これが10社から来るのか～？？」と思うと、昨日自分のやったことを少し後悔しましたが、これも勉強のうち、と思って話を聞くことに。
ほとんどの業者さんが自宅まで査定に来てくれます。まずは「いつ査定に行っても良いですか？」というお約束を取る話から。10社全てに対応していたらキリがなさそうなので、電話対応が良かったところを5社に絞り、査定に来ていただくことにしました。
中古車査定士さんが来て、愛車を隅々までチェックします。そして査定額を提示してくれるのですが、5社を比べると、その金額には10万円ほどのバラつきがありました。
私のクルマは9年落ちでしたので、もっと新しいクルマでは、さらに査定額に差が出るかもしれません。国産ミニバンが欲しい会社、高級輸入車が得意な会社など、一括査定をすると「自分のクルマを一番高く買い取ってくれる業者」が分かります。
その査定額は、新車の営業スタッフに「もっと下取り額を上げてよ」とお願いするための材料にもなります。 ただし、電話攻撃と、一社ずつの査定に付き合う忍耐力も必要です。「どんな用途に使われていたのですか？」「メンテナンスは？」「車検はどこで？」など、営業さんからの同じような質問に毎日答えると、そのうちに「これはデジャヴか？」と錯覚するまでに……。
私の知り合いは「私は一度に何社も呼んだよ～！」と気楽に言っていましたが、買い取り業者の営業さん同士が顔を合わせてしまうのも気まずいだろうな、何より私が気まずいわ、と思い、そこまではしませんでしたけど。
