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<汚れとお掃除百科事典>エアコンの汚れ3“タバコのヤニ”

2015.07.21

エアコンに蓄積されるタバコのヤニ

タバコの喫煙や副流煙による健康被害が大きく取り沙汰されるようになり、オフィスや工場、飲食店などでも分煙化が進んできています。分煙化でつくられた喫煙スペースは小さめの密閉された部屋であることも多く、こうした場合はタバコのヤニによって壁や天井はもちろん、エアコンや換気扇の汚れも目立つようになります。
今回の「汚れとお掃除の百科事典」では、タバコによるエアコンの汚れ“ヤニ”のことや、室内に及ぼす悪影響などをご紹介します。

エアコンの付着するヤニの正体とは?

「ヤニ」とは植物油脂の総称。松脂に代表されるように、ベタベタしていて水で洗ったくらいでは落ちないほど粘着力が強いものです。タバコのヤニの正体は、有害物質のタール。健康によくないと言われるのは、煙と一緒に吸い込んだタール成分が肺胞や喉、皮膚に付着するからです。
また、室内で喫煙すると壁紙やカーテンにこびりついて黄色く変色させてしまいます。エアコンも、外装はもちろん、内部にまで入り込んでホコリやカビを巻き込み、頑固な汚れとなる恐れがあるため注意が必要なのです。

消臭スプレーは逆効果!?

タバコのヤニは汚れとなるだけでなく独特のニオイを発生させます。エアコン内部にヤニが付着すると、送風口から不快なニオイの風が吹き出してきてしまうのです。こうしたとき、ニオイの対処法として、エアコン用消臭スプレーを使ってしまうという方も多いのではないでしょうか? しかし、実はこれ、逆効果になってしまうこともあります。消臭スプレーは、確かに一時的には「ニオイを消す」効果があります。
しかし、水洗いとは異なり、実際にニオイのもとであるヤニ汚れを落としているわけではありません。それどころか、スプレーによって湿気を与えることで、かえってヤニに付着しているカビに栄養を与えてしまい、さらなる繁殖を促してしまう可能性もあるのです。また、フィルターの目詰まりの原因にもなりますので、根本的な改善が重要であることを覚えておきましょう。

ヤニを取り除く方法

ヤニの付着を防止するには、当然、禁煙にすることが一番ですが、喫煙スペースとなるとそうもいきません。どうしてもという場合は、こまめな清掃を心がけましょう。壁紙や家具は重曹やオレンジオイル系など、アルカリ性の洗剤を使用して汚れを落とします。あらかじめスプレーして汚れを浮かせて拭き取りましょう。ひどい汚れは、洗剤を塗布した上にラップを貼り、しばらく置いてから拭くと効果的。エアコンの外装部にも応用できます。
しかし、エアコン内部となるとなかなか素人には難しいかもしれません。電装部に水がかからないようタオルとビニールで覆ったり、下に排水を受けるためのビニール袋を貼りつけたりといった準備や、エアコン周囲の汚れを防止する養生が必要です。清掃そのものはフィルターを外して水洗い、エアコンの内部は洗剤をスプレーした後、水で洗い流す……と、特別な方法があるわけではありませんが、高い位置にあるので注意して行いましょう。清掃後は送風モードで30分ほど運転して、完全に乾燥させましょう。

まずは汚さないことが大切です

建物の中では、いくら換気扇や空気清浄機を稼働させてもヤニまでは完全に取り除くことができません。予防のためにも、汚れをしっかり取り除くこと、そしてなにより汚さない工夫をすることが大切です。従業員やお客様が気持ちよく過ごせる空間を目指して、日々の環境づくりを心がけましょう。もちろん、手に負えないと感じた場合は、清掃のプロに相談するのもいいかもしれません。

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