アメリカに移住して、まずやるべきだったのが「運転免許の取得」でした。しかしアメリカでもコロナ禍によって運転免許に関わる施設はすべて閉鎖。結局、なんだかんだで半年近くかかってしまった私のアメリカ運転免許取得ストーリーをお伝えします。
学科試験に合格! でも路上テストが受けられない!
アメリカで免許を取得する場合、まずは州のRMV(日本でいう運転免許試験場)が発行するドライバーズマニュアルを勉強します。マニュアルには、日本の学科試験に出されるような、交通法規や違反の罰則規定などが書かれています。これは残念ながら英語版しかありませんので、私は1ヶ月ほどかけてじっくり読み込み、学科試験に臨みました。
学科試験はパソコンなどの端末で行い、私の住むマサチューセッツ州の試験は日本語も選択できます。英語の他にもスペイン語、ドイツ語、フランス語、中国語など、10ヶ国語近い言語が選択できるのは、さすが移民の国アメリカ。問題はすべて4択で、正しい答えをマウスでクリックし、18問を正解できれば終了です。制限時間内に終わらない、もしくは25問中18問正解できなかった場合には再チャレンジですが、そんなに間違った答えを連発しなければ合格できるようです。
問題の内容は、道路標識の種類や飲酒運転の罰則、スクールバスを追い越してはいけないルール、制動距離など、さまざまな交通法規が出題されます。基本的には日本と同じですが、アメリカ独自の交通ルールもあり、勉強しないで一発テストは非常に危険だと思われます。
この学科試験も合格し、いよいよ路上テスト! というところで、新型コロナウィルスの影響により試験場が閉鎖となってしまったのです。
路上テストを一発で受けるか、教習所を通して受けるか?
アメリカ人の多くが学科試験に合格すると、試験場で路上テストを申し込みます。これは自分のクルマの助手席に教官(警察官)が同上し、一般道を走行してチェックを受け、合格すれば運転免許が発行されるのが一般的。しかし、私のクルマは電子パーキングブレーキなので、路上テストには使えません(緊急時に教官が手で引けるサイドブレーキでなければいけないため)。
そこで、私が申し込んだのは教習所の「路上テストプラン」です。これは、教習所で運転の講習を受けるのではなく、路上テストだけを教習所の近くの道路で行い、教習車を貸してくれるプラン。そこへ派遣される警察官が同上して試験を行います。
通常なら学科試験が終わるとすぐに予約が取れる路上テストですが、試験場の再開まで4ヶ月が経過し、やっと最近このプランで試験を受けることができました。試験の内容は、一時停止やスリーポイントターン(方向転換)、縦列駐車などで、日本の教習所を卒業できた人であれば、よほどのことが無い限りは合格できるでしょう。ちなみに、サイドブレーキを教官に引かれちゃう人はいるのか? と尋ねてみたら、時々いるとのこと。アメリカは16歳から免許が取れるので若い人に多いそうですが、そうなると一発で試験は中止。そこは日本と同じです。
そして、無事に路上テストにも合格し、約1週間後に運転免許証が郵送されてきました。試験場で直接受け取る日本と違って、これっ? と驚くような非常に簡素な郵便で送られてきます。名前や生年月日、住所に加えて、目の色(Black)や身長(5フィート2インチ)など、アメリカの免許証ならではの項目があります。