アメリカに住んでいると、とにかくパトカーや救急車の回転灯が「眩しすぎて」驚きます。ただでさえ日本よりも街灯が暗く、欧米人の目は眩しさにも弱いと聞くのに、遠くからでもパトカーはすぐに分かります。さて、日本でもそんな「眩しさ」で他車に迷惑をかけていることもあります。あなたのクルマは大丈夫ですか?
「オートハイビーム」をONにしたままのクルマに注意!
最近、多くの新型車に「オートハイビーム」という装備が付いています。読んで字の如く、ハイビームへオートで切り替えてくれるシステムですが、これがなかなかの不評だとのこと。
暗い山道などで対向車からハイビーム攻撃を食らってしまうと、眩しくてハンドル操作を誤りそうになったり、眩しい一瞬が過ぎ去った後も、まぶたの奥に残像が残り、運転に支障をきたすことだってあります。ハイビームはそのくらい「対向車へ気を遣って」操作しなければならない装備なのです。
オートハイビームは、暗い場所では自動的にハイビームになり、街灯や対向車のライトの明るさを感知するとロービームに切り替える装置ですが、人が眩しいと感じるタイミングよりも反応が遅いことがあるらしく、結局は人間が操作した方が安全だ、という声が上がっているそう。もっと精度をアップさせないと、人間を不快にさせないレベルでのオート切り替えは難しいようです。
オートハイビームが付いていても、ONにせずにドライバーの手で操作するマニュアルモードにしている方が、より対向車に迷惑をかけないタイミングで切り替えられます。そもそも、夜間は基本的にハイビームで走行することを推奨し始めたのは、50年前のヘッドライトがあまりに暗すぎたから。今ではLEDが使われ、ただでさえ明るいヘッドライトをハイビームにして走ったら、対向車にケンカを売っているのと同じことになってしまいます。ハイビームを使うときには、くれぐれも慎重に切り替えましょう。
バックフォグを点灯しっぱなしで走っていませんか?
もう一つ、眩しくて非常に迷惑なのが「バックフォグランプのつけっ放し」です。バックフォグランプって何? と疑問に思う方もいるかもしれません。少し前まで国産車にはあまり装備されず、主に輸入車に付いていたものだからです。最近はこれも多くのクルマに付けられるようになったようです。
バックフォグランプはテールランプの下方に付いていて、フロントフォグランプと同じような明るさで点灯します。本来は大雨や霧の際、後方からの追突を防ぐために装着されましたが、なんでもない天候の日につけっ放しで走行していると、後ろを走るクルマからはただ眩しくて迷惑なだけ。前のクルマのドライバーに向かって「リヤフォグ消してっ!」と怒鳴りたくなるくらいです。
リヤフォグランプについては「その存在さえ知らなかった」という人が多いので、いつの間にか点灯しっ放しで走っている人もたくさんいるようです。気づかないうちに「光害」で他車のドライバーに迷惑をかけているかもしれませんので、心当たりがある人も、まったく知らなかったという人も、一度あなたのクルマのランプのスイッチをチェックしてみませんか?