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2020.03.16

免許取得でもう自立? アメリカのクルマにまつわる親子事情

クルマと米国若者

皆さんは「子どもの自立」をどんな時に意識するでしょうか? 私の住むアメリカでは圧倒的に「子どもがクルマの免許を取ったとき」のようです。嬉しくもあり、ちょっぴり淋しくもある、子どもが免許を取得する日。アメリカの親たちの気持ちはどう揺れ動くのでしょう?

アメリカは16歳からクルマの免許取得OK

先日、私はアメリカで自動車免許を取得するため、Learner’s Parmit(いわゆる学科試験)を受けに行って来ました。試験は10人ほどが入れる部屋で、一人一台パソコンの画面に向かって4択のテストを25問受けます。試験が終わり、ふと辺りを見渡すと、私以外はみんなティーンエイジャーと思われる若者たち。「若者ばっかり!」と驚きましたが、彼らから私は「なんか一人オバちゃんいるな〜」と思われていたに違いありません。試験が終わると、彼らは待合いスペースで待っているパパやママのところへ帰っていきます。

おそらく、彼らのほとんどは16歳。アメリカでは16歳から自動車の運転免許が取れます。夜12時から朝の5時までは一人で運転してはいけない、スピードや飲酒の違反をすると条件によっては免許取消など、18歳以上の運転者よりもルールは厳しいのですが、多くの若者は16歳になると免許を取ります。自分の娘や息子でもおかしくない年齢の子たちと一緒に学科試験を受けて、アメリカでは16歳から免許が取れることを再認識したのでありました。

学科試験に合格すると、後日ロードテスト(路上試験)を受けます。日本の教習所と違い、アメリカのロードテストは警察官が同乗して指示を出しながら一般道を走行し、合格すれば免許を申請できるというもの。もちろん日本と同じように教習所もありますが、多くの若者は親と一緒に自宅のクルマで練習し、いきなりこのロードテストに挑みます。

親子で運転の練習をする時間、親たちは淋しさを感じてしまう

「とうとうウチの子が運転の練習を始めたんだよ。もう彼らには親の運転が必要無くなるのかと思って悲しくなったんだ」と、多くのアメリカ人パパママたちは言います。こちらでは学校の送り迎えも、友達と遊ぶのもクルマでの送り迎えが必要で、日本のように子どもだけで自転車で公園へ行ったり、電車で出かけたりすることは絶対にありません。ほとんどの州が13歳以下を子どもだけで行動させることを禁止していますし、16歳まではちょっと遠くへ行きたい時には、親の送迎が無いとどこへも行けません。そんな彼らがクルマの免許を取ることは、クルマでの送迎が必要なくなる、すなわち、親からの独立に向けた大きな一歩を意味するのです。だから子どもが運転の練習を始めると、助手席で親たちの頭の中では、クルマで息子や娘と過ごした思い出が走馬灯のようによみがえり、もうこれが最後なのか〜、と悲しくなってしまうそうです。

日本と比べるとはるかに「親子でクルマに乗る時間」が多いアメリカなので、高校生になっても比較的パパやママたちと仲良しなのがアメリカのティーンエージャー。小学校高学年にもなると、自分たちでさっさと出かけてしまう日本の子どもたちの話をすると、とても驚かれます。日本の安全や治安の良さゆえのことではありますが、子どもともう少しだけ仲良くしたい人は、一緒にクルマに乗る時間を増やしてみてはいかがでしょう?

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