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2020.07.01

国が変われば運転マナーも変わる?日米の「あおり運転」の違いについて。

あおり運転

ここ数年、日本では「あおり運転」が問題になっていますね。「そういえばアメリカであおり運転に遭遇したことってあったかな?」と思い返してみると、そのような危険な目に遭った記憶はほとんどありません。アメリカ独自の交通ルールもあり、路上でイライラしている人が少ないような気がするのです。

「あおり運転をする人(Tailgater)」という単語はあるけれど・・

「あおる」とは、前方のクルマの後ろにピッタリとくっつき、前のクルマがブレーキを踏んだら絶対に追突してしまうような状況のこと。何がきっかけで「あおりたくなる」のかは、そのドライバーの立場になってみないと理解できませんが、その感情の大半は「怒り」であるのは想像できます。日本のドライバーはやっぱりイライラしている人が多いのでしょう。運転中、何がドライバーの逆鱗に触れるかは本当に分からないものです。

あおり運転で事故を起こした際には、その証拠となる映像が必要になるため、日本ではここ最近「ドライブレコーダー」を装着する人が増えています。しかし、アメリカでもこのドラレコは販売されてはいるものの、私の周りで付けている人は滅多に見かけません。もちろん、事故の映像は自分の過失割合を証明するために不可欠ではありますが、アメリカ人はそもそも「あおられる」という状況はあまり想定していないようにも感じます。

英語の「Tailgater」という単語は「別の自動車の後ろをあまりに密接について行くドライバー」のことを意味しますが、このTailgaterに遭遇したことは一度もありませんし、高速道路でも、あおるクルマを発見することもありません。アメリカの高速道路は5車線、6車線は当たり前ですし、急ぐドライバーはさっさと車線変更して追い越し車線へ行き、走行車線はゆっくりとドライブするクルマだけが走っています。

「イライラしない交通ルール」があるから、あおりたくならないアメリカの道路

アメリカの道路には「カープールレーン」と呼ばれる優先レーンがあります。一人で運転しているドライバーが多い高速道路には、二人以上乗車しているクルマだけが走って良い車線があり、渋滞を横目にスイスイと走ることができます。渋滞にハマって家族全員がイライラし始めたところで、このカープールレーンが登場すると、TVゲームでワープ画面からいきなり何面もすっ飛ばして、ボスキャラを倒せたかのような爽快感を得られるのです。

他にも、左側からクルマが来ていなければ、赤信号でも右折だけはしても良い「ノーターンオンレッド」のルールがあり、一台もクルマが来ない交差点でも赤信号でずっと停止しなければいけない日本とは違って、ストレスを少しだけ減らしてくれたりもします。

路上で積み重なる「イライラ」が少ないためか、こちらでは歩行者へはもちろん、車線変更や車線への割り込みなどは、必ずと言って良いほど道を譲ってもらえます。人間だけではなく、路上に飛び出してくるカモや七面鳥の親子、リスやウサギもちゃんと道路を渡れるように止まりますが、後ろから来るクルマがそれに対してクラクションを鳴らすようなこともあまりないのです。

日本にいた時には、ものすごくイライラして「チッ」と舌打ちなんかしながら運転していた自分ですが、よく交通標語にある「心のゆとりを持った運転を」の意味がやっとわかり始めたのは、四十路を過ぎてアメリカに来てからかもしれません。あおり運転をするクルマはもちろん減って欲しいですが、あおられた時には冷静に対応し「ふん、バッカじゃないの」と気持ちで一蹴できる心の余裕を持った運転をしていただきたいです。他人(他車)に優しくなれれば、自然と自分の運転もゆとりができるはずですよね。

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