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2021.02.18

日米の「若者のクルマ離れ」は本当に深刻なの?

若者とクルマ

先日、ソニー損害保険による毎年恒例の「新成人のカーライフ意識調査」が発表されました。皆さんはこの結果を見て「若者のクルマ離れは本当に深刻だ」と思いますか? 私の住むアメリカの若者とも比べてみると、クルマ離れの現実が見えてきました。

新成人1000人の運転免許保有率は「51.3%」

ソニー損保が今年の新成人1000名に普通自動車運転免許を持っているか聞いたところ、「普通自動車免許(AT限定)を所有している」は36.8%、「普通自動車免許(MT)を所有している」は14.5%で、合計の「運転免許保有率」は51.3%でした。

また、「現在、教習所へ通っている(AT限定)」が3.9%、「現在、教習所へ通っている(MT)」は1.0%、「時期は決まっていないが取得の予定」は26.0%で、「運転免許を取得する予定」と答えた人は合計で30.9%となりました。

全回答者1000名に、クルマ(バイクを除く)を持っているかを聞いたところ、「自分のクルマを持っている」は14.4%となり、「自分のクルマを購入する予定がある」は9.4%、「購入する予定はないが、いずれは欲しい」は44.1%で、「購入予定または意向あり」と答えた人の合計は53.5%となりました。

いかがでしょう? 新成人でも免許の保有率は50%を超えていますし、今後運転免許を取る予定の人は30%を超えているので、新成人の80%は「免許を持っている、もしくはこの先で免許を持つ予定」なのです。若者のクルマ離れと言われて何十年も経っている気もしますが、これだけの若者が「免許を持ちたい」と考えているなら「大人がそこまでクルマ離れだと騒がなくても良いのでは?」と思える数字ではないでしょうか。

さらに「これからクルマを購入する、または購入予定」と答えた新成人も50%以上はいるわけです。潜在的なニーズがあるのですから、彼らが乗りたいと思えるクルマや、買える価格のクルマがもっとあれば、この数字はさらに伸ばせるのでは? と感じるのです。

「友達に会いに行ける」だけではクルマの魅力は不十分?

アメリカでは2016年に、ウォールストリートジャーナルが「ミシガン州で25歳未満の運転免許保有率が過去30年間で大幅に低下している」と発表しています。ミシガンと言えば、自動車産業の街であるデトロイトを有する、アメリカでも屈指のクルマ社会です。

同紙が掲載した2014年のアメリカでの運転免許保有率は20歳〜24歳で77%でした。1983年では92%という圧倒的に高い数字であったため、比較すると「大幅な低下」だと判断されたのでしょう。

アメリカは「超クルマ社会」と言われるほど、免許保有率や自家用車の所有率が高いと言われていますが、実際にはアメリカでも「クルマは必要ない」と感じている若者の割合が年々増えてきているようです。

少し前までは、アメリカでは高校生になると免許を取り、クルマで友人の家へ向かい、休日はショッピングモールへ出かけるのが若者の行動パターンでした。しかし、最近はスマホの登場で、いつでもコミュニケーションが取れるようになってしまったので、わざわざクルマを使って友人に会いにいく必要がなくなったからだとも考えられます。

さらに新型コロナウィルスの影響で「出かけない」スタイルが定着しつつあるため、超クルマ社会のアメリカでもクルマが必要ない若者が増えていくかもしれません。クルマがなくてもネットで必要な物資は買えるし、友人とはスマホでビデオチャットができる時代になった今、改めて「クルマに乗ることの魅力」を若者にどう伝えるかが、これからの自動車メーカーや広告の大きな課題になるのは間違いないでしょう。

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