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2022.01.21

「レストア」とはクルマをどうすること?

日産フェアレディ

最近、ある女優さんが30年以上も乗り続けたクルマを、自動車メーカーが「レストア」をして話題になりました。このレストアとはクルマをどうすることなのでしょうか。また、よく聞く「オーバーホール」とは何が違うのでしょう?

「レストア」は古いクルマを新車のようによみがえらせること

「レストア」とは英語の「restore」で、復元する、元の状態に戻す、といった意味があります。クルマやバイクでレストアという用語が使われる場合は、すでに走行できなくなっているものを、きちんと走れる状態まで復元、修理するといった意味で使われることが多いです。

最近、ある女優さんが30年間も所有していた高級車を、自動車メーカーが半年以上の時間をかけてレストアを行いました。しかも、動かなくなったクルマではなく、現役で走っているクルマです。一般のユーザーでも30年も乗り続けるのは非常に珍しいことですが、そのオーナーが有名人であったことで、自動車業界のみならず、ニュースでも取り上げられることになったようです。

1990年から大事に乗られてきたクルマは、ボディの塗り替えやエンジンの載せ替えはもちろん、シートも新品へ張り替えられ、新品同様によみがえりました。今回のレストア作業では、エンジンやトランスミッション、タイヤ周りといった走るために必要な部品はもちろん、シートやダッシュボード、室内の内張りも交換されていました。

しかし、製造から30年も経過しているので、部品はもうディーラーやメーカーにも在庫が残っていないと思われます。おそらく、シート生地や内装部品については一から素材を取り寄せて、裁断や縫製からやり直したのではないでしょうか。

「レストア」と「オーバーホール」はなにが違う?

レストアと似た用語に「オーバーホール」という単語があります。どちらも「新品同様によみがえらせる」「復元する」というような意味で使われますが、オーバールはエンジンやトランスミッションといった「機械」の部分に使われ、ボディの塗装やシートなどを新しくする場合にはオーバーホールとは言いません。

また、オーバーホールは「部品を新品にする」のではなく、パーツを一つずつ分解、洗浄し、それらを元に戻していく作業のことを言います。腕時計などの「分解整備」と同じようなことがクルマでも行われるのです。古いクルマではこの「オーバーホール」も復元作業の一つで、エンジンが古すぎて動かなくなってしまった場合には、一度エンジンをクルマから降ろしてオーバーホールをすることもあります。

レストアもオーバーホールも、古いクルマを走れる状態や、新品の状態まで復元することには変わりませんが、今回この女優さんのクルマは、30年ものクルマ愛に感謝の気持ちを表すために、メーカー側からレストアを申し出るという異例のケースとなりました。

長く乗り続けた愛車を、新しい状態へ戻してもらえたことも羨ましいですが、何よりその女優さんが「レストアに出している間も、ずっとそのクルマのことを考えていた」とおっしゃっていたのが印象的でした。家族の思い出が30年分も詰まっていて、なんと娘さんは生まれて初めて乗ったのも運転したのも同じクルマだったそう。

家族と同様に長く思いを寄せ、さらにレストアによって再びクルマへの愛情も深められたことが、一番羨ましいことではないかと考えさせられるニュースでした。

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