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2022.02.21

実車を見ずに「オンライン」だけでクルマを買っても大丈夫?

オンライン商談

対面での接触を控えるため、自動車販売の現場では「クルマの現物を見ないでオンラインで購入する」というスタイルが増えてきました。営業スタッフとの商談や実車の確認もすべてビデオ通話でもできる時代になりましたが、クルマという大きな買い物、それで大丈夫なのでしょうか?

新車ならオンライン商談でもOK?

私の住むアメリカでは、コロナ禍以前から「オンラインでのクルマ購入」は主流な買い方の一つでした。テスラは新車での注文はすべてウェブ上で行えますし、他のメーカーでもディーラーのウェブサイトにアクセスすれば、営業スタッフにはオンラインチャットでなんでも質問ができます。依頼すれば、欲しいクルマの画像はもちろん、実際にエンジンをかけた音や、走行しているシーンの動画を送ってくれる店舗もあります。

もともと、アメリカ人はそれほど頻繁にディーラーへ足を運びません。インターネットで欲しいクルマの情報を収集し、最終的に「買う」となった段階で店舗へ行き、そこで初めて自分の狙っている物件を確認し、納得したらその日に契約して在庫車を乗って帰るのが基本的な購入方法です。

日本でも最近では、新車はもちろん中古車でもそういった「オンライン商談」をする販売店やショップが増えてきました。新車を注文したのであれば、クルマそのものを見なくても自分がオーダーした仕様のクルマが届きますし、壊れていることも、キズがついていることもないので安心かもしれません。

しかし、クルマのショールームや展示イベントなどで、長くお客様の購入相談を仕事にしてきた私としては「まったく見ないで買う」のは少々リスキーだと感じます。中古車はそれぞれの物件によって、乗られてきた歴史も違いますし、新車でもうっかりすると「自分の想像とはぜんぜん違う」クルマが納車されることもあります。

そんなお客様の「もっとちゃんと実車を見ておけばよかった!」という後悔の声をたくさん聞いてきた私が考える「欲しいクルマは見てから買うべき理由」をお伝えします。

「見たり乗ったりしないとわからないポイント」とは?

新車の場合は「ボディカラー」が想像と違うと後悔するお客様は多くいました。カタログだけを見て「このカラーが素敵!」とオーダーして、現車を見たら、クルマという大きな物体に塗られた色が「カタログで見たのと違う」「こんなに鮮やかだと思わなかった」「なんだか安っぽい」などと感じてしまうパターンです。小さなカラーサンプルやカタログと、実物大のクルマで同じ色を見比べてみると、イメージが全然違うことはよくあります。

また、新車でよくあるのは、室内の広さ、シートの色や質感がカタログで見た印象と違ってしまうこと。室内は乗ってみないと天井までの高さやシート間の広さはわかりませんし、シートの素材も座ってみたら「革シートでつるつる滑ってしまう」「シートの柄がカタログで見たのとイメージが違う」という意見も聞きました。

さらに中古車の場合、何より室内の「臭い」は実車で確認しなければわかりません。市場に流通している中古車は、専門のクリーニング業者によって車内を清掃してから販売することもありますが、それでもうっすらと残った「タバコ臭」「ペット臭」「香水臭」は、鼻が敏感な人にはわかってしまうはず。喫煙車だった、ペットを載せていたというクルマは、そのほとんどが相場より安い価格設定なので、安いからと見ないで買うのも少々危険です。

最終的には、実際に運転してみて「違う」と感じることもあります。試乗した後に「自分にフィットしない何かを感じた」「今まで乗っていたのと別メーカーのクルマだから運転感覚に違和感がある」「クルマの大きさがつかみきれず、車庫入れが難しかった」など、人間が直感的に「合わない」こともあります。こればかりは、実車を見て、試乗までしてみないと本当に自分に合うクルマかどうかはわかりません。運転感覚に違和感があるまま運転しつづけると、急な操作ができず、最悪の場合は事故につながることもあり得ます。

クルマもポチッとインターネットで買えるのは便利な時代ですし、必要以上にディーラーへ足を運ばなくてもよくなりましたが、お目当てのクルマには一度「対面」してから購入するのをおすすめしたいです。レシートを持っていけばカンタンに返品できるわけではありませんし、大きな買い物だからこそ「思ってたんと違う」のダメージは大きいはずですから。

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