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2022.03.22

日本の自動車の平均使用年数「13年」は長い?短い?

ガレージの車

20年、30年前と比較すると日本の「自動車の平均使用年数」は長くなってきています。最近ではクルマそのものが壊れにくくなり、時間が経ってもデザインが古臭く感じなくなりましたが、モノを長く大事に使う「サステナブル」が意識され始めたのも理由の一つかもしれません。しかし、世界的に見ればまだまだ短いとも言えそうです。

自動車の平均使用年数は「13.51年」まで伸びている

一般財団法人自動車検査登録情報協会の調べによると、2020年3月末日時点での日本国内の「乗用車」の平均使用年数は13.51年だそうです。そこから10年前の2010年には12.70年、20年前の2000年には9.96年、30年前の1990年には9.26年という結果が残っているため、この30年で4年以上も伸びていることになります。

「13年」という結果は、自動車税が新車登録から13年以上経過したクルマに15%も重課されるのも大きく影響しているでしょう。「大事に乗って来たクルマでも、毎年の税金が高くなるタイミングで手放そうか」と考える人は少なくないはずです。よほど思い入れのあるクルマでない限り、次の重課税ポイントである「18年」を超えて維持する人はほとんどいなくなっています。

しかし、日本で役目を終えたクルマでも、世界的に見れば走行距離は圧倒的に少ないので、そのまま東南アジアなどへ専門業者を通じて輸出され、まだまだ「現役」として活躍していることもあります。日本では20万キロを超える走行距離だと「使い古した感」が出てしまいますが、諸外国では50万キロ近い走行距離のクルマも普通に走っているからです。

長く乗る理由はお国柄や人種によっても違う?

日本でクルマの平均使用年数が伸びているのは「長く所有してもデザイン的に古くなったと感じるクルマが少なくなったから」とも考えられます。1990年代から2000年代にかけては、自動車のデザインがどんどん未来的になり、10年前のモデルがだいぶ古臭いデザインに感じたものですが、ここ10年くらいでは「明らかに見た目が流行遅れ」と感じるクルマは少なくなってきました。「新しいクルマでもデザインが好みではないから、今のクルマに乗りつづけている」という人も少なくないでしょう。

私の住むアメリカでは、中古車屋さんには10年以上前のモデルはもちろん、走行距離が10万キロ、20万キロのクルマが並んでいるのも当たり前。わが家のお隣に住んでいる女性は、バンパーも傷だらけで、運転席のドアもベッコリと凹んだ20年近く前のクルマに乗っていますが「私が気にしていないんだから、他人なんてもっと気にしないでしょ!(笑)」と言い、修理もせずに乗りつづけています。

見た目や他人からの評価を気にしない「お国柄」もありますが、「乗り潰す」の文字通り、動かなくなるまで乗り続ける人が多いのもアメリカです。州によっては車検制度もないため、クルマのコンディション維持も自己責任。油脂類やタイヤなど、消耗品の交換も自分でやってしまう人も多く、使用年数が上がると重課税されるような制度もありません。乗ろうと思えば何十年、何十万キロでも乗り続けられてしまいます。

そう考えると日本の平均所有年数「13年」なんて、若いうちに現役を引退させられた感も否めません。海外から見たら「まだクルマは走れるのに、手放すなんてもったいない」と言われてしまう年数です。丁寧にメンテナンスをして乗り続けることも「サステナブル」だと考える人が増えれば、これからは20年同じクルマに乗るのも普通のことになっていくのかもしれませんし、長く大切に維持したいユーザーにも寛容なクルマ社会になってくれたらいいのに、と個人的には思います。

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