「法定12か月点検のお知らせが来たのだけど、これって車検と何が違うの？」と、あるママ友から相談がありました。確かに、点検と車検、紛らわしいですよね。今回のコラムはどちらも受けなければいけないのか？を考えてみます。
「車検」は受けないと道路を走れません。
「道路運行車両法」という法律で、車検を受けていないクルマは道路を走行してはいけないと決まっているので、車検切れのクルマはもちろん警察に捕まりますし、違反点数6点、30日間の免許停止、6か月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金、という恐ろしい罰則規定もあり、一日でも車検の有効期限を過ぎていたら対象となります。
「法定12か月点検」などの点検については、受けなかったからと言って罰則があるわけではありません。クルマを購入したお店からDMが届いても「これって車検と何が違うのかしら？」と疑問に思いながらも、法定と書いてあるから受けなくちゃ！ と、急いでディーラーに駆け込む人も少なくありません。
罰則はない、でも受けるべきなのが「法定点検」
「新車で購入したし、1年くらいじゃどこも壊れないでしょ？」と、法定点検をスルーしてしまうユーザーさんもいます。確かに罰則はありませんが、私は法定点検もきちんと受けることをおススメしています。エンジンオイルなどの消耗品の交換を定期的に行い、タイヤやエンジンルーム内もこまめにチェックしている人なら話は別ですが、クルマのプロでもない限り、なかなか自分のクルマを「なにも問題ない状態」で維持するのは難しいからです。
法定点検の料金をケチったばかりに、重要な部品が壊れてしまったというケースもあります。整備士さんに話を聞くと「車検を受けていれば大丈夫」と思い込んで、2年間乗りっぱなしにされたクルマが大きなトラブルに見舞われることも多いのだとか。まだ「軽症」の段階でしっかり点検をしていれば、大きな出費を防げるそうです。病院で「どうしてもっと早く病院に来なかったのですか？」とお医者様にお説教されるのと同じ。整備士さんはクルマの「お医者さん」ですから、もっと早くトラブルに気づいていれば、大きな故障や部品交換にならなかったのに、と思うそうですよ。
クルマを買ったお店から、法定点検の案内が届いたら、必ず電話で確認しましょう。点検はどこのディーラーも予約制ですが、1日で終わることがほとんどです。
