「ミラーレス」と言っても一眼レフのカメラではありません。最近、ある自動車メーカーから「サイドミラーの無いクルマ」が発表されました。「ミラーがなかったら、車線変更が怖くてできなくなるのでは?」と思ってしまったのですが・・。
今まで地味〜に進化を続けてきた「サイドミラー」
40代以上の皆さんなら「懐かしい!」と思うかもしれませんが、1980年代までクルマのサイドミラーは前タイヤの上あたりのフェンダーに付いた「フェンダーミラー」でした。当時、日本車にはフェンダーミラーが義務付けられていたので、海外メーカーから「ウチのクルマはそんなミラーじゃないから日本に輸出できない!」とプレッシャーをかけられ、ドアミラーが解禁されたのです。
その後は、電動で格納できるミラーや、ワイパー付きのドアミラーが次々と開発され、今のスタイルへと進化してきました。電動格納でウィーンと折り畳まれるミラーなんて、今では当たり前ですが、90年代くらいまでは「高級装備」の一つでした。駐車場でミラーを折りたたむなんて、日本人くらいしかやっているのを見たことがありません。この頃に「俺のクルマ、電動格納ミラーだぜ」と自慢したい人たちがやり始めたのだと、私は勝手に推測しています。
そんなサイドミラーがとうとう無くなる? いえ、あるものが代わりに「ミラー」の役割をしてくれるのだそうです。
「レクサス」が量産車で初めての「サイドミラーレス車」を発表
トヨタの高級ブランドラインである「レクサス」が最近、従来のサイドミラーがあった場所にカメラを内蔵し、そのカメラからの映像を車内のモニターに映し出す「デジタルアウターミラー」を発表しました。ドライバーはミラーを見なくても、このモニターで後続車を確認できるのだそうです。
どんなメリットがあるかと言えば、運転席からの死角を少なくする、手前のモニターを見れば良いので、今までのようにドアミラーまで視線を動かす必要がなくなる、風の抵抗を受けにくくなる、などだそうです。
確かに、大きなモニターはクルマの周りのものをハッキリと映し出してくれそうなので、便利そうです。今はまだ後付けの「オプション装備」だそうですが、将来的にはこんな「ミラーレス」が主流になっていくかもしれませんね。