クルマを買うと「車載工具」や「ジャッキ」が付いてきたのは、だいぶ昔の話。最近はほとんどがオプション扱いですが、これって本当に必要なのでしょうか?
そういえば、車載工具ってどこへ行った?
「え!今どきは車載工具って無いの?」と驚く人も多いのですが、最近はあのスパナやレンチはもちろん、ジャッキだって付いてきません。しかし、昔はパンクしたクルマはドライバー自らがジャッキアップし、スペアタイヤに付け替えるのが普通でした。
「男性はみんな、クルマのトラブルに対応できる」と思っていた若かりし頃の私は、パンク時に迷いもせずにJAFを呼んだ20年前の彼氏に興ざめしてしまい「男のくせにタイヤ交換もできないなんて、ダラシなさすぎっ!」と、今となっては逆セクハラやパワハラと言われてもおかしくない発言をしてしまったものです。彼の行動は安全であり的確であり、本当に正しかったのですけど・・。
話はそれましたが、その車載工具がなくなった理由は「載せてあっても使わないから」でしょう。昔のクルマは今よりも単純な構造で、素人でも工具があれば応急的な処置ができましたが、最近のクルマは複雑で、プロでないと整備や修理ができません。
ジャッキや車載工具は、数千円のオプションであることが多く、ディーラーの営業スタッフに聞いてみても「付ける人はほとんどいない」のだとか。だから、よっぽどクルマに付いて知識や技術があり、自分で整備できる人以外は必要ないようです。
本当に車内に積んでおくべきものとは?
車載工具よりも、車内に積んでおくべきものは命をまもるための道具です。「三角表示板」も、最近はオプションで付けるか、自分で購入して用意しなければなりません。クルマが緊急停止しなければいけない時には、表示板を掲示しないと違反になりますし、何よりも危険です。必ず車内に一つは用意しましょう。
また、水害などで沈み始めたクルマから緊急脱出する際には、ガラスを破れるハンマーが必要です。シートベルトを切ることができるカッターとハンマーが一体型になった緊急脱出用のアイテムもあります。カー用品店でも購入できますし、ネットでも「緊急 脱出 ハンマー」などのキーワードで検索すると、様々な商品がヒットしますので、一つは積んでおきましょう。
自分でクルマを直すことよりも、緊急時に自分の身を危険に晒さないことの方が大切です。
車内に積んであるものを、一度見直してみませんか?