私が住んでいる米国マサチューセッツ州は北海道とほぼ緯度が同じ。12月を過ぎると毎日、朝晩は氷点下の気温になり、朝クルマに乗り込む時には身も凍る寒さが襲ってきます。これだけ寒いとまずクルマに求めるのは「暖かさ」ですが、この装備がこれだけ有り難いとは、日本にいる時には気づきませんでした・・。
シートヒーターがとにかく有り難い!
真冬の屋外に停めたクルマに乗り込むときに何がツラいと言えば、あのひんやりしたシートに座ることでしょう。一番温めたいはずのお尻が、シートに座っただけでさらに冷えていくあの感覚・・雪国に住んでいない人でも、今までの人生で一度は経験があるのでは?
そこで、これほど有り難かったか! と再確認したのが「シートヒーター」です。エアコンのヒーターをオンにすると、じんわりと温かくなっていくお尻。あったかくてずっと座っていられる暖房便座なんて存在しないアメリカにいて唯一、その温もりに「は〜っ」とため息の出る一瞬です。
よく体調不良は「冷え」からとも言われますが、シートヒーターで腰周りを温めていると不思議なことに長時間の運転でもあまり疲れを感じません。冬場はダウンジャケットを着たまま運転することも多かった私ですが、現在の愛車Jeepレネゲードのシートヒーターを使うようになってからは、日本で買いだめしたユニ◯ロのヒート◯ックレギンスを重ね履きする必要もなくなりました。
そう、長年クルマの仕事をしていながら、ホンモノの寒冷地に引っ越した今ごろ気づいたのです。「シートヒーターは偉大なり」
さらに偉大なアイテムが「ステアリングヒーター」
そしてもう一つ、あの凍てつく車内でこれほどまでに有り難いと感じたのは「ステアリングヒーター」です。その名の通り、ステアリング(ハンドル)を温めるヒーターで、車内のヒーターと連動し、これまたじんわりとハンドルが温かくなってくる装備です。足はブーツを履けばなんとか防寒できますが、本当に冷たいのは手ですよ、手! と、末端冷え性の私は声を大にして言いたいところ、ステアリングヒーターがあれば、もう冬の運転で怖いものはありません。
シートヒーター、ステアリングヒーターともに、装備されるかは車種ごとに違います。高級車やSUVのような寒冷地向けの車種に設定されているのかと思いきや、ホンダ「N−BOX」のような軽自動車や、電気自動車の日産「リーフ」などにも設定されているようです。
冬場の車内の寒さに年々耐えられなくなってきた、という方は、次に買うクルマは「シートヒーター」や「ステアリングヒーター」の付いたクルマを検討してみてはいかがでしょう?
引きこもりになりがちな冬、そんな装備が一つあるだけで、クルマがあなたを外へ連れ出してくれるようになるかもしれません。