ローンや現金一括などのクルマの買い方と違い、車両本体価格をまるごと払わないクルマの所有方法が「残価設定方式」や「リース」と呼ばれる方法です。「自分名義」にすることにこだわらなければ、こんな所有の仕方もアリですよ。
残価設定方式とは「数年後の下取り額を差し引いたローン」
本体価格を数回もしくは数十回に分けて支払うのが普通のローン。残価設定方式とは「数年後の下取り額を差し引き、残りの金額を分割で支払うローン」のことです。当然、普通のローンよりは毎月の支払額が抑えられます。
例えば、トヨタの残価設定型プランの場合、3年後の下取り価格をあらかじめ計算し、それを引いた金額でローンを組みます。300万円のクルマの3年後の下取り価格が150万円だったら、その残りの150万円を分割で支払います。
支払いの最終回で「さらにローンを組み直す」か「下取りする」かを選択します。
まだ乗りたければ残りの金額を払い続け、次に乗りたいクルマがあれば、完済して手放すということになります。3年ごとに新しいクルマに乗りたい人には良いプランですが、手放すときに汚れや傷、室内のコンディションをチェックされ、走行距離にも条件があり、あらかじめ差し引いた査定額に満たない場合は差額を支払うことになる点だけは要注意。クルマをキレイに維持できる人にはおススメのプランです。
納税やメンテナンスが面倒!それなら「リース」という方法も
残価設定方式があくまでも「ローン」なのに対して、リースは「月々決まった金額でクルマを使用できる」という、もっと気軽なレンタル感覚です。ある一定期間、クルマを「貸出し」してくれて、頭金も必要ありません。納税はリース会社が行い、諸経費なども含まれているため、面倒な税金などの支払いを自分で行う必要がありません。
また、リースの場合はメンテナンス費用も含まれたプランもあるので、定期点検や車検など、クルマを維持するのに難しいことはすべてリース会社が行います。
残価設定方式とリース、どちらのプランもクルマの見た目には何も分かりません。どちらも名義人はディーラーかリース会社、使用人が自分になります。名義にこだわらない人には、ランニングコストを抑えられて、メリットもたくさんあるプランです。残価設定方式はディーラー、カーリースは各リース会社へ問い合わせてみましょう。