最近、自動車メーカーのホンダが「サウンドシッター」というぬいぐるみを発表しました。そのぬいぐるみからは「ある音」が出るのだとか。赤ちゃんのいる家庭にはとてもありがたい音だそうですが、一体どんなものなのでしょう?
エンジン音は子宮の中で聞こえる音に近い?
「胎内音に近い音が新生児の鎮静効果に役立つ」という研究が2013年に「日本生理人類学会誌」で発表されています。そこでホンダは実験を行い「クルマのエンジン音」がお母さんのお腹の中で赤ちゃんが聞く「胎内音」と周波数が似ていることを明らかにしました。赤ちゃんが子宮内で聞こえる音は、お母さんの血流音や心音などの「低い周波数」を多く含んでいるそうですが、ホンダ車のエンジンもそれと同じような周波数の音だそうです。
「エンジン音に赤ちゃんを安心させる効果があること」を実証するために、ホンダは赤ちゃんと実験を行います。泣いている赤ちゃんにエンジン音を2分間聞かせ、その表情や心拍数を記録したところ、なんと生後6ヶ月から1歳半の赤ちゃん12人中11人に効果が見られたのだとか。
そこでホンダはエンジン音が出るスピーカーを内蔵したクルマのぬいぐるみを作りました。
子どもが抱きかかえるのにちょうど良い大きさで、スマホなどで遠隔操作をすればエンジン音を繰り返し再生することもできるそうです。
どのクルマのエンジン音が一番落ち着くのか?
旧い車種は1960年代から、最新モデルまで、37車種のエンジン音で実験を行ったホンダ。一番「お母さんの胎内で聴こえる周波数」に近い音だったのは・・2018年式の「NSX」だったそうです。
まるで見た目はレーシングカーのような超スポーツモデルNSXのエンジンは、一番赤ちゃんを安心させる音であるという結果が出たそうです。走りの性能だけでなく、赤ちゃんの夜泣きに悩むママを助けるポテンシャルがあったとは驚きです。