来年秋から予定されている消費税の増税にともない、自動車税が減税されることが政府の方針として明らかにされました。消費税率は上がり、自動車税は減税されるのなら、どのタイミングで、どのくらいの金額のクルマを購入するのが賢いのでしょう?
最大で年間4500円の減税!
とうとうやって来ます、消費税10%の日本……。3%で消費税が導入されてから、ジワジワと10%まで上がり続けた消費税ですが、自動車のような高額の買い物をする時には、この数パーセントも庶民にとっては大きな痛手になりますよね。
そもそも、自動車税は排気量毎にその金額が決まっています。今回の減税では、以下のような減税額が予定されています。4つの排気量区分で見てみましょう。
- 〜1000cc :2万9500円 → 2万5000円(−4500円)
- 〜1500cc :3万4500円 →3万500円(−4000円)
- 〜2000cc:3万9500円 →3万6000円(−3500円)
- 〜2500cc:4万5000円 →4万3500円(−1500円)
軽自動車を除き、一番排気量の小さい1000ccクラスの減税額が最大のようです。これはクルマを購入した年だけでなく、所有する限りはずっと減税されます。では、この減税による財源はどこから確保するのかと言えば、エコカー減税の対象車を縮小したり、グリーン化特例の廃止などを行うそうです。結局、クルマの保有者や、これから購入しようとしている人にはどこかで減税のシワ寄せが来るのですね。
それでも消費税は上がるのだから、購入価格はアップする?
消費税率が2%上がるということは、クルマを買う時に「車両本体価格」と「オプションなどの装備品」にかかる消費税が2%アップすることです。車両本体価格が200万円のクルマを消費税率8%と10%で比較してみると……?
- 消費税率8%の場合:200万円+(200万円×8%)=216万円
- 消費税率10%の場合:200万円+(200万円×10%)=220万円
すなわち、4万円も価格がアップしてしまいます。排気量が1000ccで年間4500円の減税があっても、この4万円を減税額だけで取り戻すには9年以上は所有しなければいけません。
排気量が大きくなればなるほど、車両本体価格は上がり、減税額は減っていきます。2500ccクラスになると年間の減税額は1500円ですので、10年所有したとしても15000円のプラスにしかなりません。
各自動車メーカーも消費税率アップにともない、車両価格の見直しを行うはずですが、増税前にディーラー(販売店)が大幅な値引きキャンペーンを行う可能性も十分あります。来年秋あたりにクルマの買い替えを検討している人は、車両本体価格の消費税とディーラーの動向にも注目しておく必要がありそうです。