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コラム
2017.07.27
バーチャルウォーターを考える

バーチャルウォーターとは
「バーチャルウォーター」という言葉を聞いたことがあるだろうか?バーチャルウォーターとは、輸入した食料を輸入国にて生産する場合に必要となるであろう水の量のことをさす。例えば牛肉を輸入するとして、それが牛肉へと加工されるまでには多くの場面で水が使われる。牛が食べるエサを作るにも水が必要で、牛が飲むための水も必要になる。このように考えていくと、食料を輸入するということは間接的に水をも輸入しているということになるのだ。
具体的な水の量
バーチャルウォーターの例としてよく挙げられるのが「トウモロコシ」だ。これを1kg分つくるにも、何と約1,800リットルもの水が消費される。さらに上記の牛たちはこういった穀物を食べて育つので、より多くの水を必要とする。牛肉1kg分をつくるために消費される水の量は、トウモロコシに必要な水の約2万倍にも及ぶといわれている。1,800リットルでも十分多いと思うが、牛肉のような食料を生産するにはそれとは比較にならないほど多くの水が使われているのだ。
日本の食料自給率
たくさんの食料を輸入している日本。平成27年度におけるカロリーベースの食料自給率は、前年度と同率の「39%」という結果になった。したがって、年間に輸入しているバーチャルウォーターの量はおびただしい量になっているといえる。ちなみに、2005年当時に試算した年間のバーチャルウォーターの量は何と「約800億トン」にものぼるとのこと。少し古いデータだが、近年の日本の食料自給率にはそこまで大きな変化はないので、平成29年現在でも十分参考になるのではないだろうか。
日本は水資源に恵まれている国だが、こうしたバーチャルウォーターの存在を知ることによって、世界の水問題についての意識も高めることができそうだ。