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コラム
2017.08.04
海水を飲料水にする「海水淡水化」

海水淡水化とは
海水をそのまま飲んではいけないことは広く知られているが、だからといって海水を飲料水にできないかというと決してそうではない。海水を淡水化させることによって、飲料水などの用途に使用できるようになる。これを、「海水淡水化」という。
地球の約97%を海水が占めているといわれ、人間は約3%の淡水に頼って生きている。その淡水も水蒸気や地下水、北極・南極の氷も含まれており、人間が直接使える水は全体の0.0001%といわれているのだ。だからその豊富な海水を淡水へと変えることができる海水淡水化の技術は、とても注目されているのだ。
世界をリードする日本企業
1960年代から行われている海水淡水化。この分野では日本の企業である「日東工業」「東洋紡」「東レ」が世界でも高いシェアを獲得している。2014年時点では、3社の世界シェアは50%以上となっている。ただ今後、こうした水ビジネスの市場規模は1兆ドルにもなるといわれているので、当然外国企業との競争も激しさを増していくのではないかと予想される。
日本にもある海水淡水化プラント
海水淡水化を行う「海水淡水化プラント」は、実は日本でも九州や沖縄などに約80箇所設置されている。ただ現状、海水淡水化には高いコストが必要となるという問題点があるので、水源をもたない島などの特殊な状況に対してのみ使用されている。
しかし世界には、水問題を抱える国や地域も多く存在する。その中には世界一の経済大国であるアメリカも含まれている。アメリカのカリフォルニア州などでは水不足が慢性化しているため、そういった地域を中心に海水淡水化プラントが導入されているのだ。その他には中国やインド、オーストラリア、サウジアラビアなどが海水淡水化を多く取り入れている国として挙げられる。
日本人にとってはまだあまりピンとこない海水淡水化。だが今後は、さらに水不足などに悩まされる国や地域が拡大すると予想されている。その環境の変化とともに、海水淡水化がより多くの人にとって身近な存在へと変わっていくのかもしれない。