トイレのさぼったリングができる理由とお掃除方法
<ご注意>
カビ取り剤の成分である「次亜塩素酸ナトリウム」に酸性洗剤(お酢やクエン酸なども含む)が混ざると塩素ガスが発生し大変危険です。洗剤の同時使用(および連続使用)は必ず避けてください。
トイレ掃除、さぼっていないのに…
「トイレのさぼったリング」とは、便器の水が溜まっている水面付近の陶器にぐるっとできる「黒ずみ汚れ」のことで、お掃除をさぼるとこの汚れがリング状にあらわれることから、トイレのさぼったリングといわれています。
でも不思議なことに、こまめに便器のお掃除をしているのにも関わらず、さぼったリングができてしまうことがあります。
実は私もその一人で、お掃除をさぼっているわけでもないのに、家族からさぼっているかのようにいわれてムッとすることもしばしば。
そこで調べてみると、私のように「さぼっているわけでもないのに…」というケースでは、おもにトイレのタンクの中に原因があることがわかりました。
さぼったリングの正体はカビ
さぼったリングの正体、そのほとんどは水面付近の陶器に繁殖したカビです。
カビは湿気(水)、栄養分(水あか)、快適な温度(5~45℃)、酸素、この4つが揃うと繁殖が活発になります。水面付近の陶器はその条件が揃いやすく、常にカビが生えるリスクにさらされています。
そこで、便器のお掃除では、水面付近の陶器に付着した汚れや水あかといった「カビの栄養」を取り除くことが大切です。
しかし、そもそもトイレタンクの中がカビで汚れている場合は、水を流すたびにカビそのものが便器に流れ込むので、いくら便器のお掃除をしても、すぐにさぼったリングができてしまいます。
これが、さぼっているわけでもないのに「さぼったリング」ができてしまう理由で、トイレタンクの中をお掃除しない限り解決しません。
トイレタンクのお掃除方法
ここでは「カビとり洗剤(塩素系漂白剤)」を使ったお掃除をご紹介します。
トイレメーカーによってはタンク内のプラスチック部分を傷めたり、変色などを避けるために「中性洗剤」の使用がすすめられています。そのような場合は、カビ取り洗剤を中性洗剤に置き替えてお掃除をしてください。
塩素系のカビとり洗剤は独特のにおいがあるので、使用するときは必ず換気をしましょう。
トイレに窓があれば開け、窓がなければ換気扇をつけたりドアをあけたりして、外気を取り入れて通気をよくしてください。
また、タンク内は狭いうえに装置も多いので壊さないようにゆっくり洗い、必ずゴム手袋をつけてケガも防止しましょう。
(1)用意するもの
- マイナスドライバー
- カビとり洗剤(スプレー)
- 中性洗剤(浴室洗剤、食器用洗剤でもOK)
- タオル(2本)
- 古歯ブラシ
- スポンジ
- 柄のついた長めのブラシ(水筒を洗うブラシなど)
- 空のペットボトル
- ゴム手袋
(2)お掃除手順
同タイプのトイレの場合は、ぜひ参考にしてください。でも掃除の前には必ず、取扱説明書に目を通して“やってはいけないこと”を確認しましょう。
<手順.1>
止水弁をドライバーでまわして水の流れを止めます。
<手順.2>
手洗い部分をはずします。手洗い部分は逆さにして浴室の床に置きましょう。
<手順.3>
タンクの中にあるプラスチック容器のふたをはずします。これも逆さにして浴室に置きましょう。
<手順.4>
次に、浴室に置いた手洗い部分とプラスチックのふたを洗います。
どちらにもカビが生えている場合には、カビ取り洗剤をかけてから10分ほどおいて、最後に水でしっかり流し落とします。
また、カビ以外の汚れがある場合は、中性洗剤をかけてから古歯ブラシやスポンジで汚れをこすり落とします。
最後は、どちらもタオルで水気をしっかり拭き取りましょう。
<手順.5>
外のタンクと内側の容器のすき間をタオルでしっかり埋め、掃除中の水が入らないようにします。すき間に水が入るとカビの原因になることがあります。
<手順.6>
タンク内の水を流して空にし、全体的にカビ取り洗剤を吹きつけます。
<手順.7>
10分ほどしたら、ペットボトルに入れておいた水でカビ取り洗剤を流し落とします。
<手順.8>
カビ取り洗剤で落ちない汚れは、中性洗剤をつけたスポンジを使って落とします。
底の方や手が入らない狭い部分の汚れは柄のついたブラシで落とします。最後に水で洗しましょう。
<手順.9>
タオルを取りはずし、必ず内側の容器のフタと手洗い部分を戻してから止水弁を元に戻して水を流します。何度か流してタンク内の洗剤や汚れを流し出しましょう。
<手順.10>
タンク内の汚れが便器に流れ込んでくるので、便器の表面をブラシでこすり洗いして汚れを落とします。最後に水を流して終了です。
かびとり剤の選び方
ここまでタンク内のカビのお掃除方法を見てきましたが、実際に使うかびとり剤はどのように選べばよいのでしょうか?
市販されているものでは、スプレータイプやジェルタイプなど様々な種類がありますが、選ぶポイントはカビのできた場所と範囲です。
カビが平面の広範囲に広がっている場合は、作業効率を考えるとスプレータイプが良いでしょう。逆に壁の隅などにピンポイントでできたカビには、ジェルタイプをおすすめします。
また、天井や壁の高いところにできたカビにもジェルタイプを使いましょう。スプレーを上に向けて噴射すると、作業者がかびとり剤を吸い込んだり、目に入ったりする危険があるため避けてください。
タンクのお掃除におすすめのかびとり剤
トイレタンクの内部にできた広範囲のカビのお掃除には、スプレータイプのかびとり剤がおすすめです。
サニクリーンのかびとり剤は液剤を泡状に噴射することで、広範囲をお掃除するスプレータイプのメリットと、⾧時間密着してカビを落とすジェルタイプのメリットを両立させています。
さらに、泡状にすることでミストを誤って吸い込んだり、衣服や皮膚へ飛散したりするリスクを減らすこともできます。
またカビとり作業に付き物の塩素臭を、レモン系の香料でマスキングしました。不快なニオイを感じることなく、お掃除していただけます。
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さぼってないのに…ニオイがする?
「さぼったリング」をようやく解決!したと思ったら、なぜかまだトイレが臭う…そんな方はいませんか?
便器をこまめにブラシでお掃除しているのに、なぜかアンモニア臭がする、そんな時に確認してもらいたいのが「便器表面のキズ」です。
トイレお掃除を続けていると、塩酸によって便器が痛んで目には見えない細かいキズができてきます。
こうなると、しっかりお掃除をしていてもキズの間に汚れがたまって臭いが発生することがあります。
表面についた細かいキズを修復するには、復元剤を配合した洗剤などでお掃除する必要があるため、トイレクリーナーの選び方にも気を使いましょう。
便器のお掃除におすすめのトイレ用洗剤
サニクリーンのトイレクリーナーは粘度の高い酸性タイプの洗浄剤が汚れに密着し、便器の黄ばみや黒ずみを分解します。
また、光沢復元剤を配合しているため、便器表面の細かいキズを補修するため、お掃除後も便器に汚れやニオイが付きにくくなります。
こまめにお掃除をしているのに、便器からする臭いにお困りの方は是非お試しください。
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※トイレクリーナーは酸性洗剤のため、記事で紹介したカビ取り剤と一緒に使うと有毒な塩素ガスが発生して大変危険です。同時に使用することは絶対におやめください。
ピタッとなくなったさぼったリング
ひどいときには、お掃除をしてから2,3日も経たないうちにできていたさぼったリングが、ここ数日はまったく見られなくなりました。
環境によって結果は変わってくると思いますが、私の場合今までの悩みがウソのようにさぼったリングができなくなりました。
とはいえ、タンク内のお掃除は結構面倒なので、ちょくちょくというわけにはいきませんよね。
私は、半年に1回くらいはタンクのお掃除ができたらいいなぁ~と思っています。
※2017年7月21日初版
※2018年8月20日改訂
※2021年4月18日改訂