揚げ物油の正しい再利用の仕方!きれいにするやり方や保存方法・期間を解説
食用油の値上げが進み、油の使用を控えたり、油を再利用したりする家庭が増えました。揚げ物に使った油は適切な処理をして、オイルポットやフタつきの瓶で保存しておけば3~4回は料理に再利用できます。また2~3週間は保存しておくことが可能です。ただし、ちょっとしたコツや注意点はあります。
そこで、SDGsを推進するサニクリーンでは、揚げ物油の再利用をお勧めします。きれいにするやり方から捨て方まで紹介しているので参考にしてください。
そもそも使った揚げ物油を料理に再利用してもいいのか?
揚げ物に使った油は適切な処理をして保存すれば、再利用しても問題ありません。揚げ物をするたびに油を捨ててしまうのは、家庭にとって経済的ではありません。まだ使えるのに「処理が面倒くさい」「保存するまでに手間がかかる」といった理由で捨てているのなら、もう一度油の使い方について考え直してみましょう。
環境保全を推奨・推進するサニクリーンでも、味や健康に影響を及ぼさない範囲であれば揚げ物油の再利用を推奨しています。
揚げ物をするときは油を汚しにくい素揚げから始めましょう。次に天ぷら、フライ、唐揚げ(下味をつけたもの)の順番に揚げ物をし、最後は炒め物に使っていきます。
油を再利用するときは、さし油をしながら揚げ物をすると使いすぎません。揚げ物油も少し長持ちします。
使った揚げ物油を再利用する回数
使った揚げ物油の再利用は、おおよそ3〜4回が目安です。使った揚げ物油を何回まで使えるのかは、油の汚れ具合によって変わります。野菜を素揚げした油なら回数多めでも問題ありませんが、唐揚げは1回でもそこそこ汚れますので油の状態を見て判断しましょう。
使った揚げ物油の保存方法と保存期間
使った揚げ物油は、オイルポットやフタつきの瓶で保存しましょう。保存する際のポイントは、油の酸化を遅らせることです。酸化を遅らせることで質を保つことができます。保存期間は2〜3週間を目安としてください。
ここでは、使った揚げ物油の保存方法と保存期間について解説します。
揚げ物をした後の油の保存方法
揚げ物で使用した油を長持ちさせるには、酸化の速度が遅くなるように空気に触れさせないことが大切です。
一度使った油を揚げ物鍋に長時間放置しておくと、油の酸化が進んでしまいます。移し替えられる温度まで下がってきたら、早めに保存容器に入れましょう。
また、保存容器に入れる前に「油カス」をしっかりと取り除くことも酸化を遅らすには大切です。
太陽の光や蛍光灯などの光でも酸化が進みますので、必ず暗い場所で保管してください。
使用済み油の保存方法は主に2通りあります。
<オイルポット(油ポット)を使って保存する方法>
1.揚げ物をした後、油が熱いうちに「網じゃくし」で表面に浮かんでいる油カスや沈んでいる油カスをすくっていきます。
2.油が冷めてきたら、市販のオイルポット(油ポット)に使用済み油を入れ、なるべく空気に触れないようすぐにフタを閉めましょう。
3.オイルポットは冷暗所で保存します。
<注意>
オイルポットにも油カスをとる網がついていることが多いですが、事前に油カスをとることで劣化を遅らせることができるので、丁寧に取り除いてください。
<フタつきの瓶を使って保存する方法>
1.オイルポットの代わりに、フタつきの瓶とキッチンペーパーを用意します。
2.瓶の口をキッチンペーパーで覆ったら、輪ゴムで固定します。
3.網じゃくしで油カスを取り除き、少し冷めてから瓶に油を入れていきましょう。
4.すべて入ったら、フタを固く閉めて冷暗所で保存します。
揚げ物をした油の保存期間
揚げ物をした油の保存期間は2〜3週間が目安です。
目安の期間内であっても、油の劣化が早く進んでいるようなら再利用はやめましょう。
以下のような状態になったら要注意です。
- イヤな臭いがする
- 油に粘りが出ている
- こした油が茶色く濁っている
- 揚げ物をしているときに泡が立ち消えない
- 低い温度(180度くらい)でも煙が出てくる
劣化した油を使うのは健康被害につながります。まだ使えると思っても再利用は控えてください。
劣化した古い油を使い続けてはいけない理由(健康被害)
酸化が進んだ古い油は、「過酸化物」「遊離脂肪酸」といった人体に有害な物質が増加していきます。そのまま使い続ければ、料理の風味を損なうだけでなく人体に悪影響を及ぼしかねません。
下痢や胸焼け、吐き気、腹痛などの食中毒の原因になることがあるので、古くなった油は十分な注意が必要です。揚げ物油はもちろんですが、残った揚げ物も早く食べるようにしましょう。
酸化を遅らせるオイルポット(油ポット)の選び方
油の酸化を遅らせるためには、より性能の優れたオイルポットを使用しましょう。
オイルポットを選ぶときのポイントは以下のとおりです。
・軽くて扱いやすい素材
・油カスをとるメッシュのフィルターつき
・活性炭などを使って臭いを軽減させるフィルターが付属している
・密閉しやすいフタ
オイルポットは100円ショップなどでも気軽に購入できますが、ポットの性能によって油の劣化具合が大きく変わります。オイルポットに求めていることは何かを考え、ご自分に合ったものを選びましょう。
サニクリーンのオイルポット「炭ろ過オイルポットPlus」
ここでは、サニクリーンのオイルポット「炭ろ過オイルポットPlus」を紹介します。フッ素樹脂のオイルポットなので耐熱性や耐薬品性などに優れています。しかもフッ素樹脂のためフタも本体も洗いやすいのが特徴です。
本体のサイズは高さ22cm×幅13.5cm×奥行17.5cmととてもコンパクト。それでいて約0.8Lの油が入ります。このサイズならコンロ下のような冷暗所に保管しても邪魔になりません。
「炭ろ過オイルポットPlus」はオイルポットを選ぶときのポイントを満たしています。さらに専用の「炭ろ過フィルターPlus」を使えば、油の劣化をできるだけ食い止めることが可能です。揚げ物調理の後に残るイヤな臭いも軽減します。
以下のフィルターを通す前と通した後の写真を見れば、サニクリーンの「炭ろ過オイルポットPlus」の効果が確認できると思います。
この機会に、サニクリーンの「炭ろ過オイルポットPlus」をぜひお試しください。
使った揚げ物油を簡単にろ過してキレイに再利用できる炭ろ過オイルポットPlusはこちら
揚げ物油の正しい捨て方(水質汚染について)
簡単で手軽だからといって、使用済み油をそのまま排水口に流して捨てるのは絶対にいけません。
揚げ物油はキッチンペーパーや新聞紙などの紙に吸わせたり、ポリ袋に入れたり、凝固剤を使用して固めてから捨てる必要があります。
実は、川を汚す一番の原因は家庭の生活排水でなんと約7割も占めています。使用済みの揚げ物油を流すことはもちろん、食器やフライバンなどについた油汚れを流してしまうことも環境汚染につながっているのです。
また、油は冷えると固まるので、排水口から捨てた油が固まってしまうと排水管が詰まり、トラブルや悪臭の原因にもなります。
<使用済み油の捨て方>
・キッチンペーパーや新聞紙などの紙に吸わせる
・牛乳パックにキッチンペーパーや新聞紙を詰め、そこに冷めた油を流し込む(口はガムテープで留める)
・ポリ袋にキッチンペーパーや新聞紙を入れて、冷めた油を流し込む(しっかりと口を縛る)
・凝固剤を使って固めてからポリ袋に入れて捨てる
・油の量が少ない場合は、凝固剤の代わりに片栗粉を油が熱いうちに混ぜる
家庭でも簡単にできる油の処理方法はたくさんありますので、決して排水口には流さないようにしましょう。
また、自治体によっては家庭の使用済み油や期限の切れた植物性油をリサイクルのために回収しているところもあります。ぜひお住まいの自治体でこのような取り組みをしていないかチェックしてみてください。
揚げ物油は正しい方法で再利用を
正しい方法であれば揚げ物油は3〜4回は再利用が可能です。ただし劣化が進んでしまった場合は、保存期間である2〜3週間を待たずに処分しましょう。
揚げ物油は繰り返し使ったほうが環境に優しく、値上がりし続ける油の節約にもなります。
ご紹介したサニクリーンの「炭ろ過オイルポットPlus」を使えば、手軽に揚げ物油の保存ができますので、ぜひ一度お試しください。
使った揚げ物油を簡単にろ過して保存できる炭ろ過オイルポットPlusはこちら
<参考文献>
埼玉県 家庭でできる生活排水対策https://www.pref.saitama.lg.jp/a0505/seikatuhaisuitaisaku.html
環境省生活排水読本
https://www.env.go.jp/water/seikatsu/