カビキラーの正しい使い方とは?効果的な使用方法や注意点も
カビ取り剤の代名詞とも言える商品が「カビキラー」です。お風呂のカビ取りなどにカビキラーを使っている方は多いと思いますが、みなさん正しい使い方ができているでしょうか。
正しい使い方をしていないとカビ除去の効果が落ちるだけでなく、思わぬトラブルを招いてしまう可能性があります。
今回は、安全で効果的なカビキラーの使い方について解説していきたいと思います。
カビキラーとは?
カビキラーの使い方の前に、商品の概要を見ておきましょう。
カビキラーは、ジョンソン株式会社のカビ取り剤ブランドであり、40年以上にわたって販売されているロングセラー商品です。3つの主成分(次亜塩素酸塩、水酸化ナトリウム、界面活性剤)からなる塩素系のカビ取り剤で、独自の強力浸透成分がカビの根の奥の奥まで浸透し、カビ汚れをすっきり落としてくれます。
黒カビだけでなく、ピンクぬめりに対しても効果を発揮します。
カビキラーは、お風呂用のスプレータイプが一般的ですが、その他にも、ゴムパッキン用、洗濯槽用、キッチン用など幅広いラインナップがあります。なお、カビキラーと同じ塩素系のカビ取り剤としては、花王が販売している「強力カビハイター」も有名です。
カビキラーを使える場所・使えない場所
使える場所・物
以下の場所・物には、カビキラーを使うことができます。
・浴室内の壁やタイル・目地、マット・小物類、シャワーカーテン、扉などのゴムパッキン
使えない場所
以下の場所・物には、カビキラーを使うことはできません。
・布製品
カーテンや衣類など、布製品にカビキラーを使うことはできません。
・浴槽
カビキラーを浴槽に使うと、素材によっては変色してしまう可能性があります。
・金属製品
カビキラーをホーロー・アルミ・しんちゅうなどの金属製品に使うと、錆びたり変色したりするおそれがあります。
・水で洗い流せない場所
壁紙や家具など、水で洗い流せない場所・物にカビキラーを使うと、素材が傷むリスクがあります。また、残留した水酸化ナトリウムが皮膚に付いたり、目に入ったりする危険もあります。
カビキラーの正しい使い方
カビキラーの正しい使い方(手順)は以下のとおりです。
① ノズルの「出」を黄色部品中央の溝に合わせる。
② カビ汚れから約15cm離して、直接スプレーする。
③ 数分後、水で充分に洗い流す。
④ ノズルの「止」を黄色部品中央の溝に合わせる。
「スプレーする → 待つ → 水で流す」というのが基本的な使い方です。勘違いしている方もいるかもしれませんが、ブラシなどでゴシゴシこする必要はありません。
カビキラーの成分がカビを分解して汚れを浮かしてくれるので、数分待った後、水で洗い流すだけでOKです。使い終わったカビキラーは、立てた状態で冷暗所に保管しましょう。
カビ汚れがひどい場合の効果的な使い方
カビ汚れがひどい場合は、放置する時間を長くすると効果的です。20~30分ほど置くと、頑固なカビ汚れも落ちやすくなります。
また、カビキラーをカビに「密着」させるのも効果的です。スプレーした場所をキッチンペーパーで覆い、その上からラップをかけて密着させます。その後、数分置いたらキッチンペーパーとラップを外して、水で洗い流します。
カビキラーの安全な使い方と注意点
カビキラーを安全に使うため、以下の6つのポイントは必ず守ってください。
使い方① 他の洗剤と混ぜない!
カビキラーは容器に「まぜるな危険 塩素系」と表示されているように、他の洗剤と混ぜるのはNGです。カビキラーが、酸性タイプの洗剤や食酢、アルコール、アンモニアなどと混ざると有害なガスが発生するおそれがあり危険です。
カビキラーは必ず単独で使いましょう。
カビキラーの使用後に、他の洗剤を使ってお風呂掃除をしたい場合(またはその逆の場合)は、必ず水で充分に洗い流してから使うようにしましょう。
使い方② 換気しながら使う!
カビキラーを使うときは、戸や窓を開けたり換気扇を回したりして、必ず換気をしましょう。換気扇の使用に加え、窓やドアなどを2箇所以上開けると換気効率が良くなります。
また、マスクを着用しましょう。
使い方③ 子どもに触らせない!
お子様が触ったり、いたずらしたりしないよう、カビキラーはお子様の手が届かないところに置きましょう。
使い方④ 目に入らないようにする!
カビキラーが目に入ると危険です。目を保護するために、保護眼鏡やゴーグルなどを着用して使いましょう。また、目の高さより上にはスプレーしないようにしましょう。
使い方⑤ 直接皮膚にかからないようにする!
カビキラーが直接皮膚にかかると、皮膚炎などを起こすおそれがあります。皮膚にかからないよう、ゴム手袋を着用しながら使いましょう。入浴中は絶対に使用しないでください。
使い方⑥ 他の容器に移し替えない!
カビキラーは、専用の容器・ハンドスプレーのままで使いましょう。他の商品の容器や一般的なスプレーボトルなどに移し替えてはいけません。
カビキラーQ&A
カビキラーをスプレーする場所は乾いていたほうがいいの?
スプレーする場所が濡れていても問題ありません。カビキラーの成分には水も含まれているため、乾いた状態と濡れた状態での効果に大きな違いはありません。
カビキラーをスプレーした後、長く放置しておいたほうがいいの?
放置する時間は、カビ汚れの程度によって異なります。カビ汚れがひどい場合は、20~30分ほど放置すると効果的ですが、そこまでひどくなければ、数分でカビ汚れを落とすことができます。
手が届かない場所のカビを落としたいときはどうすればいい?
天井や壁の高い位置にあるカビ汚れを落としたい場合、直接スプレーすると、跳ね返ったスプレー液が皮膚にかかったり、目に入ったりするおそれがあり危険です。
柄の付いたスポンジなどにカビキラーをスプレーし、そのスポンジでカビ汚れに塗り付けましょう。数分置いたら、シャワーなどで洗い流してください。このとき、流した水が自分にかからないように注意しましょう。
カビキラーに、カビの発生を防止する効果はないの?
カビキラーに、カビの発生を防止する効果はありません。空気中にはカビの胞子が無数に漂っており、落下した胞子は、条件が揃えば発芽してどんどん成長していきます。
まとめ
せっかくカビキラーでカビを除去したなら、カビの再繁殖を防ぎ、きれいなお風呂をキープしたいものです。
「湿度(60%以上)」「温度(20~30℃)」「栄養となる汚れ」の3つの条件が揃うと、カビが繁殖しやすくなります。
こまめに換気をするとともに、水垢や石けんカス、皮脂汚れなどが溜まらないように掃除し、洗面器や浴槽のフタはたまに天日干しなどして、できるだけカビが生えにくい環境をつくりましょう。
「それでもカビが生えてしまった……」「カビ掃除なんかしたくない……」という方は、プロの浴室クリーニングサービスを利用するのもおすすめです。
※参考:カビキラー|ジョンソン株式会社
https://www.kabikiller.jp/kabikiller/
※参考:日本家庭用洗浄剤工業会(家洗工)公式ホームページ