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梅雨前に準備!押入れにカビを生えさせない方法

梅雨前に準備!押入れにカビを生えさせない方法

押入れは湿気が溜まりやすくカビが生えやすい場所なので、特に梅雨時期には注意が必要です。ただ、梅雨前に「消毒用エタノール」で押入れの壁を拭きあるとカビの繁殖を抑えることができます。

準備するもの

  • タオル
  • 消毒用エタノール

手順

1

押入れから寝具などをすべて出します。

2

タオルに消毒用エタノールを染み込ませ、壁や床などを拭きあげます。
※素材によっては変色したり、傷みの原因になる可能性があります。目立たない場所で試してから使用してください。

押入れの壁を拭いている

ポイント

1

カビは目では見えないほど小さな胞子を放って繁殖をくり返していきます。カビが目で確認できるようになる前に、消毒用エタノールで胞子をやっつけてカビの繁殖を抑えましょう。

押入れの隅を拭いている

隅もしっかり拭きましょう

2

消毒用エタノールはタオルにしみ込ませて使いましょう。直接、壁に拭きつけると壁についている胞子を拡散させてしまう恐れがあります。消毒用エタノールは濃度が70%前後のものにしましょう。

タオルに消毒用エタノールをしみ込ませている

3

押入れを水拭きすると水分が残り、それが原因でカビが生えることがあります。その点、消毒用エタノールは揮発性が高いのですぐ乾き、水分を残す心配がありません。

健栄製薬-消毒用エタノール

今回は健栄製薬の消毒用エタノールを使用

4

エタノールには「無水エタノール」「消毒用エタノール」などがあります。今回は、高い殺菌能力を発揮する、濃度が70%前後の「消毒用エタノール」を使用するのがおすすめです。

5

「次亜塩素酸ナトリウム」が主成分のカビ取り剤を使うと、壁の木材が脱色してしまうことがあります。木材などの躯体を痛めてしまうので使用は避けましょう。

次亜塩素酸ナトリウムの表示

次亜塩素酸ナトリウムが主成分の洗剤は避ける

インフォメーションプラス

カビの繁殖条件

カビのイメージ

栄養(エサ)、温度、湿気(水)、酸素の4つの条件が揃うとカビは繁殖します。

カビの栄養は実に様々で人の皮脂やフケ、繊維クズなど、いわゆる“ホコリ”といわれるものはすべてエサにします。

さらに温度25℃前後、湿度75%以上で繁殖が活発になるので、押入れはカビにとって格好の棲家になります。特に湿度が高くなる梅雨時期には注意が必要です。

カビの色は完全に落とすことはできない

カビが生えた壁

カビはキノコと同じ胞子で増える「菌類」です。

キノコの場合、かさの裏から小さな胞子が放たれて、それがどこかに着地し、植物が根をはるように「菌糸」という糸を伸ばして繁殖します。

さらに菌糸は、網の目のように繋がり合って範囲を拡大し、また胞子を放ちます。

カビも同じです。カビの色は菌糸の色で、例えば黒カビと呼ばれるクラドスポリウムの菌糸の色は“黒”ということになります。

目に見えて色がついている状態は、菌糸がかなりはりめぐらされている“ガンコな状態”ということです。

カビの菌糸

菌糸(イメージ)

このような状態になると、押入れの木材からカビの色を完全に取ることはできません。

先ほども書きましたが「次亜塩素酸ナトリウム」が主成分のカビ取り剤を使うと、カビの色は取れるかもしれませんが、木材が脱色するなど躯体を傷めてしまう危険があるので使用は避けましょう。

 

※2025年1月30日 本文改訂

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梅雨前に準備!押入れにカビを生えさせない方法

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この記事の監修者

藤原千秋

藤原千秋

「家のなか」の事をテーマにウェブ、雑誌、書籍、新聞等で執筆。大手住宅メーカー営業職を経て
2001年よりAllAboutガイド。きほんから新発想まで 家事ずかん750』(朝日新聞出版)等、著監
修書多数。2020年より東京中日新聞にてコラム『住箱のスミ』連載中。2018年よりTBSラジオ『ジ
ェーン・スー 生活は踊る』水曜月1レギュラー出演中。
AllAbout 家事・掃除・子育て
https://allabout.co.jp/gm/gp/31/
Yahoo!ニュース個人
https://news.yahoo.co.jp/byline/fujiwarachiaki
文春オンライン
https://bunshun.jp/list/author/61444eb47765619d04010000
集英社LEEweb
https://lee.hpplus.jp/column/series/souji/

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