洗濯用洗剤はたくさん入れたほうがよく落ちる?
“適量”以上の洗剤を入れても、洗浄力が高まることはありません。
洗剤をたくさん入れた方が、汚れ落ちがよいと思いがちですがそれは間違いです。
洗剤には、水の量に対して最も汚れが落ちる量、すなわち「適量」があってそれ以上入れても洗浄力はほとんど変わりません。
逆に衣類に洗剤が溶け残ってしまってすすぎ切れずにいると、イヤな臭いの原因になることがあります。
また、洗剤の量が少なすぎると洗濯機の中で一度落ちた汚れが、再び洗濯物についてしまう「再汚染」が起きやすくなります。洗剤はパッケージに記載されている「適量」を守って使用しましょう。
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洗剤の形状別特徴
洗濯用洗剤には大きくわけて「粉末洗剤」と「液体洗剤」の2タイプがあります。
以前は粉末洗剤が主流でしたが、現在は液体洗剤の種類も増えてきました。この2つのタイプ、洗浄力に違いはあるのでしょうか。
粉末洗剤は液体洗剤よりも「洗浄力が高い」と一般的にいわれています。特に食べこぼしや泥汚れを落とすことが得意で、さらには「蛍光増白剤」が配合されているものが多いことから、白いものを洗うことに適しています。

粉末洗剤は泥汚れにむいている
液体洗剤は水温が低い季節でも溶け残る心配がありません。また中性タイプの液体洗剤は、色柄物やデリケートな衣類の洗濯に適しています。
さらに最近は、「濃縮洗剤」「ジェルボール洗剤」など多種多様な洗剤が販売されています。
濃縮洗剤は名前の通り洗浄成分を「濃縮」しているため、少量で高い洗浄力を発揮するのが特徴です。洗剤の使用量が少なく済み、上手に使えば経済的と言われています。その反面、高濃度のためすすぎ残しにはより注意する必要があります。
「ジェルボール洗剤」はボール状になった洗剤を洗濯機に入れるだけなので、洗剤を計る手間が省けます。また、多くのジェルボール洗剤はすすぎ1回となっており、水の節約にも繋がります。ただし、子どもの誤飲には十分注意しなければなりません。お子様の手の届かない場所で保存しましょう。
多種多様な洗剤が販売されていますので、衣類や汚れ、季節によって洗剤を使い分けることができそうですね。
洗濯物は早めに洗う
衣類につく汚れには外からつく汚れと、体から出る汚れの2種類があり、どちらの汚れも時間が経つにつれて変質したり、繊維の中に入り込んだりするので落としにくくなります。
また、汗をかいた服や濡れたハンカチ、タオルなどは細菌が増殖してイヤな臭いやカビが発生することもあります。
汚れをきちんと落とし、さらには細菌の増殖を防ぐためには、洗濯物はためこまずに早めに洗濯しましょう。
<参考資料>
日本石鹸洗剤工業会
https://jsda.org/w/04_yakud/cleannote06.html
独立行政法人国民生活センター
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20200409_2.html
※2025年1月31日 本文改訂