ノロウイルスで汚れた衣類やシーツ、タオルなどは、通常の洗濯だけでは二次感染のリスクを取り除くことはできません。塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)を薄めた消毒液や85℃以上のお湯で消毒してから、他の洗濯物とは別に洗濯機で洗います。ノロウイルスは非常に感染力が強いため、このような消毒が必要になります。こ
このコラムでは、家庭内での二次感染を防ぐための正しい洗濯方法をサニクリーンのおそうじマイスターが詳しく紹介します。
<ご注意>
塩素系漂白剤と酸性洗剤を混ぜると有毒な塩素ガスが発生し大変危険です。絶対に同時使用または短時間の連続使用は避けてください。
このコラムでお伝えするポイント
(1)結論(手順)
- 嘔吐物を取り除いてから洗濯する。
- 洗濯前に0.02%の塩素系漂白剤で30〜60分浸け置き消毒する。
- 汚れた衣類は他の洗濯物と必ず分けて洗う。
(2)注意点
- 色柄物は色落ちする可能性がある。
- マスク、使い捨て手袋を必ず着用する。
ノロウイルスで汚れた衣類を洗濯する前の準備

ノロウイルスで汚れた衣類を洗濯する際は、事前にしっかりと準備をしておくことが大切です。準備不足のまま作業を始めると、二次感染のリスクが高まったり、処理に時間がかかったりします。
ノロウイルスの消毒に有効なのは「次亜塩素酸ナトリウム」を成分とする塩素系漂白剤です。花王のキッチンハイターやハイター、ミツエイのキッチンブリーチなどを用意しましょう。
<準備するもの>
(1)消毒液作り
□次亜塩素酸ナトリウムを成分にした塩素系漂白剤(花王キッチンハイターなど)
□バケツ(8リットル程度の容量)
(2)処理用アイテム
□マスク(複数枚)
□使い捨てビニール手袋(複数組)
□使い捨てエプロン
□キッチンペーパー(嘔吐物の除去用)
□レジ袋(複数枚)
□大きなゴミ袋(40リットル程度、複数枚)
ノロウイルスに効く消毒液の作り方(塩素系漂白剤の希釈方法)

ノロウイルスで汚れた衣類を洗濯する前には、0.02%(200ppm)の濃度に希釈した消毒液で浸け置き消毒を行います。
消毒液は、製品ごとに次亜塩素酸ナトリウムの濃度が異なるため、希釈する際の分量も変わってきます。基本的には製品のキャップを使って原液を量り、バケツの水に混ぜて作ります。
なお、消毒液は作り置きができません。消毒作業をするたびに新しく作り、その都度使い切るようにしましょう。
消毒液の作り方(バケツ4リットル)

衣類を浸け置き消毒するためには、バケツで消毒液を作ります。
以下の表を参考に、製品ごとの分量を確認しましょう。例えば、花王キッチンハイターの場合、製品キャップに約半分の液を入れ、約3,987mlの水で薄めます。
「0.02%(200ppm)消毒液の作り方(バケツに全量4リットルを作る)」
| 製品名 | 必要な原液量 | キャップ換算 | 水の量 |
| 花王ハイター | 13.33ml | 約1/2杯(0.53杯) | 約3,987ml |
| 花王キッチンハイター | 13.33ml | 約1/2杯(0.53杯) | 約3,987ml |
| ミツエイブリーチ | 16ml | 4/5杯(0.8杯) | 3,984ml |
| ミツエイキッチンブリーチ | 16ml | 4/5杯(0.8杯) | 3,984ml |
消毒液を簡単に作るポイント(水を量らずに薄めるポイント)
上記の表通りに希釈しようとしても、実際には水量を正確に計量するのは簡単ではありません。そこで、あらかじめバケツの内側に水位の目安となるラインをマジックで記しておくと、作業がスムーズになります。
また、製品ボトルに用途ごとの分量をあらかじめ記載しておけば、緊急時でも落ち着いて、迅速に消毒液を準備することができます。

用途ごとにキャップ・水の分量を書いておく
嘔吐物(ノロウイルス)で汚れた衣類の洗濯方法
ノロウイルスで汚れた衣類を洗濯する際は、以下の手順に従って進めましょう。各ステップを丁寧に行うことで、二次感染のリスクを最小限に抑えることができます。
【手順1:準備/換気】
作業を始める前に、必ずマスク、使い捨て手袋、使い捨てエプロンを着用します。これらは自分自身を感染から守るために必要不可欠です。
また、作業中は窓を開けて十分に換気を行いましょう。
【手順2:嘔吐物の除去】

口を閉じたレジ袋は、大きなゴミ袋に入れていきます
衣類などに付着した嘔吐物は、まずキッチンペーパーや使い捨ての布で取り除きます。このとき、嘔吐物を広げないように注意しながら、外側から内側へ向かって拭き取ります。
拭き取ったキッチンペーパーや布は、すぐにレジ袋に入れて口を閉じ、さらに大きなゴミ袋に入れましょう。
【手順3:消毒液での浸け置き】

0.02%に希釈した消毒液をバケツに用意し、嘔吐物を取り除いた衣類を浸します。衣類全体が消毒液に浸かるようにし、30〜60分間そのまま放置します。この浸け置き時間がノロウイルスを不活化させるために重要です。時間が短すぎると十分な消毒効果が得られないため、必ず30分以上は浸けておきましょう。
【手順4:洗濯機での洗濯】

浸け置きが終わったら、衣類を軽くすすいでから洗濯機に入れます。このとき、必ず他の洗濯物とは分けて洗濯するようにしてください。通常の洗濯コースで洗濯し、しっかりと乾燥させます。可能であれば、天日干しでしっかり日光に当てることをおすすめします。
【手順5:使用した道具の処理】

処理が終わったら、使用したバケツも消毒液で洗い流します。また、マスクや使い捨て手袋、エプロンなどはすべてゴミ袋に入れ、口をしっかりと結んでから捨てましょう。
最後に、石鹸を使って手をよく洗います。手首まで丁寧に洗うことが大切です。
色落ちや生地の傷みについての注意点

塩素系漂白剤を使用すると、色柄物の衣類は色落ちする可能性があります。また、生地によっては傷んでしまうこともあります。
しかし、ノロウイルスの二次感染を防ぐためには、多少の色落ちや生地の傷みは覚悟する必要があります。衣類の見た目よりも、家族の健康を守ることを最優先に考えましょう。
また、どうしても色落ちを避けたい場合は、85℃以上の熱水に1分間以上浸ける方法もあります。
熱水消毒もノロウイルスには有効です。ただし、家庭で85℃以上のお湯を用意するのは難しく、やけどのリスクもあるため、現実的には塩素系漂白剤による消毒が推奨されます。
また、子どもが小さいうちは、高価な衣類やシーツは避け、汚れたら捨てられるものを使うという考え方も大切です。二次感染のリスクを完全に排除するためには、処分することも選択肢の一つです。
ノロウイルス対策でアルコール消毒が有効でない理由

ノロウイルスに対して、アルコール消毒はあまり効果が期待できません。これは、ノロウイルスが「エンベロープ(脂質の膜)」を持たないウイルスだからです。
アルコール消毒は、インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスなど、エンベロープを持つウイルスの脂質膜を破壊することで効果を発揮します。しかし、ノロウイルスにはこの膜がないため、アルコールによる消毒効果が限定的なのです。
ノロウイルスの消毒には、次亜塩素酸ナトリウムを成分とする塩素系漂白剤を使用しましょう。
ハウスクリーニングをプロに依頼(相談)するタイミング
ノロウイルスなどの感染性胃腸炎が流行しやすいこの時期は、下記のような汚れサインが家中に見られがちです。自分では手が届きにくい細部の汚れなど、プロの技術でしっかりとクリーニングすることで、快適な住環境を整えることができます。
特に、下記のようなサインがある場合は、できるだけ早めにプロへ相談しましょう。
□キッチンの換気扇やレンジフードに油汚れがこびりついている
□浴室の天井や壁、ゴムパッキンにカビが目立つ
□窓サッシや網戸に黒ずみやカビが発生している
□トイレや洗面所に頑固な水垢や黄ばみがある
□床やカーペットのシミ、ホコリが気になる
□ペットや喫煙、小さな子どもがいる環境で汚れやすい
□忙しくて細部まで掃除する時間がとれない
こうした兆候がある場合、自分では落としきれない汚れが蓄積している可能性があります。冬の今だからこそ、プロの力で家全体をリセットし、快適な住環境を手に入れましょう。
サニクリーンのハウスクリーニングが選ばれる理由
サニクリーンは、1960年の創業以来60年以上にわたり、清掃のプロフェッショナルとして日本全国のホテル・飲食店・各種施設に清掃サービスを提供してきました。
長年にわたって法人向け清掃で培った技術力とノウハウを活かし、現在はその品質を家庭向けにも展開しています。
技術の向上を可能にする独自の研究機関「サニクリーン中央研究所」
サニクリーンでは、千葉県袖ケ浦市に「サニクリーン中央研究所」を設立し、現場環境に近い状況を再現することで、多様な清掃課題に対応できるよう技術力の向上に取り組んでいます。
サニクリーンの安心サービス
(1)完全無料のお見積り
汚れやカビの発生状況や程度、最適な清掃方法まで、専門的な視点からご提案し費用をお出しします。
<無料見積もりサービスの内容>
・現在の汚れ状況の診断
・最適な清掃プランの提案
・料金のご案内
・作業時間と日程の相談
(2)明朗会計で安心
事前にお見積もり金額をお伝えしますので、安心してご依頼いただけます。
(3)充実のアフターフォロー
日常の清掃方法やメンテナンス方法などをアドバイスします。
まとめ
今回は、ノロウイルスの嘔吐物で汚れた衣類の洗濯方法について紹介しました。重要なポイントをおさらいしましょう。
(1)次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)を0.02%に希釈し、浸け置き消毒する。
(2)消毒後は、他の洗濯物と分けて洗濯機で洗濯する。
(3)二次感染の防止に、マスク、使い捨て手袋などを着用する。
家庭内での二次感染を防ぐために、正しい知識と準備が不可欠です。ぜひご参考ください。
<参考文献>
厚生労働省「ノロウイルスによる食中毒について」
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000739416.pdf
消費者庁「アルコール消毒に頼りすぎないで、ノロウイルスによる感染性胃腸炎に注意!」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20220107/
食品安全委員会「ノロウイルスの消毒方法」
https://www.fsc.go.jp/sonota/dokukesi-norovirus.html
東京都保健医療局「ノロウイルス対応標準マニュアル」
https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/noro/files/nmd.pdf
旭川市「ノロウイルスの消毒方法」
https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/500/548/koureisya/sidoujyogenyobou/p004130.html
花王公式サイト「次亜塩素酸ナトリウム0.05%、0.1%の液は作れる?」
https://www.kao.com/jp/qa/detail/18916/
花王公式サイト「ハイターのキャップの分量は?」
https://www.kao.com/jp/qa/detail/20248/
ミツエイ公式サイト「ブリーチ(衣料用)」
https://mitsuei.jp/products/laundry/laundry-bleach
ミツエイ公式サイト「キッチンブリーチ」
https://mitsuei.jp/products/kitchen/kitchen-bleach
Q&A|ノロウイルスの嘔吐で汚れた衣類の洗濯について
Q. ノロウイルスで汚れた衣類は、普通に洗濯するだけではダメですか?
A. はい、通常の洗濯だけでは不十分です。ノロウイルスは感染力が非常に強く、洗濯前に適切な消毒を行わないと二次感染のリスクが残ります。
Q. 洗濯前に行う消毒は必要ですか?
A. 必要です。嘔吐物が付着した衣類は、洗濯前に塩素系漂白剤を薄めた消毒液で浸け置き消毒することが重要です。
Q. 衣類の消毒には、どの濃度の消毒液を使えばよいですか?
A. 衣類の浸け置き消毒には0.02%(200ppm)に希釈した塩素系漂白剤が適しています。
Q. 嘔吐物が付いた部分だけ消毒すれば大丈夫ですか?
A. できれば、衣類全体を消毒液に浸し消毒しましょう。
Q. 浸け置き消毒の時間はどれくらい必要ですか?
A. 30〜60分が目安です。30分未満では消毒効果が十分に得られない可能性があります。
Q. 消毒後は、そのまま洗濯機に入れても問題ありませんか?
A. 消毒後は、軽くすすいでから洗濯機に入れてください。また、必ず他の洗濯物とは分けて洗いましょう。
Q. 色柄物の衣類も塩素系漂白剤で消毒できますか?
A. 色落ちや生地の傷みが起こる可能性があります。色柄物の場合は、色落ちを覚悟するか、処分することも検討が必要です。
Q. ノロウイルスで汚染されたものをアルコール消毒で代用することはできますか?
A. できません。ノロウイルスはアルコール消毒の効果が限定的なため、塩素系漂白剤による消毒が推奨されます。
Q. ノロウイルスで汚染されたものを高温のお湯での消毒することはできますか?
A. はい、85℃以上のお湯に1分以上浸ける方法も有効です。しかし、家庭で実践するのは難しく、やけどのリスクもあります。
Q. ノロウイルスで汚染されたものの消毒や洗濯で注意点はありますか?
A. マスク・使い捨て手袋・使い捨てエプロンを着用し、必ず換気しながら作業してください。作業後は手洗いも徹底しましょう。













