マイクロ飛沫感染、エアロゾル感染と空気感染の違いと、エアコンでできる感染対策教えます
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴って、私たちがこれまで知らなかった言葉を耳にする機会が増えました。
特にウイルスの感染原因や感染経路の話の時に出てくるのが○○感染という言葉です。
接触感染、飛沫感染、空気感染から始まり、新型コロナではマイクロ飛沫感染、エアロゾル感染など。ニュースを見聞きしていて正直その違いもよく分からない、なんてことありませんか?
今回は最近よく耳にするようになったマイクロ飛沫感染、エアロゾル感染って何?他の感染経路との違いは?という点をご紹介します。
意味がはっきりしない言葉もある
はじめに確認しておきたいことは、メディアで使われている言葉でも明確な定義がないものもあるということです。また、同じ単語でも発表している機関や参考にしている文献によって違う可能性があります。
今回は世界保健機関(WHO)が発表している各用語の定義と、日本政府や厚生労働省での発表内容からそれぞれの違いを見ていきます。
飛沫感染とは?
飛沫感染は文字通り、感染者から出たくしゃみやせき、つばなどの飛沫と一緒に放出されたウイルスを、口や鼻などから吸い込んで感染します。
WHOでは主に1メートル未満の距離で生じる飛沫による感染、厚生労働省では通常2m以内の距離の人に起こる感染と説明しています。
比較的近距離で起こる感染で起こるため、3密でいうところの密集、密接を避けるのが有効というわけですね。
マイクロ飛沫感染とは?
マイクロ飛沫、マイクロ飛沫感染は最近新しく出てきた言葉です。WHOで明確な定義はされていないようです。
新型コロナウイルスの驚異的な感染拡大の様子から、これまでの飛沫感染では説明できない、もっと小さい飛沫(≒マイクロ飛沫)で感染が発生している!という見解から生まれました。
厚生労働省はマイクロ飛沫感染を、「5㎛(マイクローメートル)未満の粒子が、換気の悪い密室等で空気中を漂い、少し離れた場所や長い時間において感染が起こる」と説明しています。
空気感染、エアロゾル感染とは?
(マイクロ)飛沫感染と空気感染、エアロゾル感染の違いは感染者との距離です。飛沫感染では通常2m以内の人に感染するとありましたが、空気感染はそれ以上の距離で起こると考えられています。
厚生労働省は空気感染を「結核菌や麻疹ウイルスなどで起こる、より小さな飛沫が長時間漂い、長い距離で感染が起こるもの」と説明し、新型コロナウイルスで空気感染は起こらないという見解です。
最後にエアロゾル(感染)ですが、厚生労働省の資料でも厳密な定義がないと述べています(新型コロナウイルス感染症診療の手引き第4.1版より)。多くの記事では空気感染と同じ意味で使っているようです。
さらに、最近は「飛沫核」という言葉もよく目にしますが、これはエアロゾルと同じ意味として使われています。いよいよ難しくなってきますね…。
基本的な感染対策は一緒
さて、様々な言葉の解説をしてきましたが、感染防止対策として個々人ができること、するべきことは変わりません。
ここで基本的な感染対策をあらためて確認します。
・3密を(密集・密接・密室)避ける
・安全な距離を保つ
・こまめに手を洗う
・室内換気と咳エチケット
(内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室より)
これらの基本的な対策とあわせて、特に新型コロナウイルスの家庭内感染を防ぐためのポイントを見ていきましょう。
リビングの環境を見直そう
家庭内での空気を介した感染の対策は、家族が集まって過ごすリビングの環境を見直しましょう。
基本の対策はやはり「換気」です。2~3時間ごとに窓や扉を開けて、定期的に空気の入れ替えを行います。また、24時間換気システムが導入されているマンションなどでは、壁にある換気口を常に開けておきましょう。
次に着目したいのがエアコンです。まず確認ですが、一般的な家庭用エアコンは室内の空気を循環させているので、エアコンをつけているだけでは外気と空気を入れ替える換気の役割は果たしていません。
また、家庭用エアコンの吸い込み口にフィルターがありますが、これはハウスダストなどをエアコン内部に入れないのが目的で、残念ながらウイルスを捕集する効果はありません。
ということは、エアコンが菌やウイルスを部屋中に送り出しているの?と思われた方、残念ながらその可能性はあります。
高機能エアコンフィルターを設置しよう
しかし、エアコンの使用にリスクがあるとはいえ、夏の暑い日や冬の寒い日にエアコンを使わないのは現実的ではありません。
そこで検討したいのが、最近注目されている高機能エアコンフィルターの設置です。その中には細菌類を死滅させる銅イオンの効果に着目した、抗菌・抗ウイルスを謳うものがあります。
これらのフィルターを設置することで、エアコンの使用によるウイルス感染のリスクを減らすだけでなく、エアコン自体を家庭内感染の対策として活用することができます。
抗ウイルス・抗菌・抗カビを実現したエアコンフィルター
サニクリーンの機能性エアコンフィルター「フィルドゥ」には、細菌類を死滅させる性質を持つ銅イオンをフィルターに加工することで「抗ウイルス・抗菌・抗カビ」を実現しました。
抗ウイルス試験においては、ウイルス1種(0.08–0.12 μm)への効果あり(抗ウイルス活性値4.1)と立証されました。
※新型コロナウイルスの大きさは0.050–0.2 μm程度と言われています。
室内のウイルスを不活化させることで、換気が十分に行えない場所や空気を循環させている場所でも、エアコン使用時の空気環境改善に寄与します。
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今回は、新型コロナウイルスの感染拡大によって、特に最近耳にするようになった新しい概念や言葉をご紹介しました。
まだ分かっていないことも多い、未知のウイルスに立ち向かうためには、情報収集を欠かさずに行いたいものです。
そして記事内でもお伝えしたように、基本的な感染防止策は流行当初から大きく変わっていません。
自分と身の回りの人を感染から守るために、これからも基本の徹底を心がけましょう!
【参考文献】
Infection prevention and control of epidemic- and pandemic-prone acute respiratory infections in health care | WHO (World Health Organization)
https://apps.who.int/iris/bitstream/handle/10665/112656/9789241507134_eng.pdf?sequence=1
新型コロナウイルス感染症はこうした経路で広がっています | 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000657104.pdf
新型コロナウイルス感染症 COVID-19 診療の手引き第4.1版 | 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/000712473.pdf
新型コロナウイルスの感染対策に有用な室内環境に関連する研究事例の紹介(第一版) | 一般社団法人室内環境学会(特許庁指定学術団体)
http://www.siej.org/sub/sarscov2v1.html
銅の超抗菌性能 | 一般社団法人日本銅センター
http://www.jcda.or.jp/feature/tabid/88/Default.aspx
※2021年2月10日初版