浴槽掃除の仕方を追い焚き配管・エプロン別に解説!赤ちゃんのいる家庭必見
赤ちゃんの沐浴からお風呂デビューの切り替えに向けて、お風呂の大掃除を検討するご家庭が多くあります。
ただ実際に沐浴卒業までにお風呂を綺麗に掃除できたというご家庭は「38%」と非常に低い結果となっています。
沐浴を卒業して人生初めてのお風呂は、赤ちゃんや家族にとっても一度きりのイベントですので、綺麗なお風呂に入れてあげたいと思うママが多い反面、お風呂に溜まった汚れを落としきれないというのが現実です。
そこで今回は、赤ちゃんの「沐浴」から「入浴」へ切り替えを考えているママ向けに、浴槽掃除の仕方を追い焚き配管・エプロン別に徹底解説します。
また、予備知識として浴槽のカビや菌のリスク、繁殖しやすい場所、汚れが付きやすい場所も紹介しますので、ぜひそちらもご覧ください。
浴槽は正しい掃除をしないとカビの温床に
お風呂場は湿度や温度が高くなる特性上、カビや菌が繁殖しやすい場所です。
「カビ」をはじめ、「大腸菌」や「ブドウ球菌」などの菌類も繁殖しやすい環境です。
生後5ヵ月までの赤ちゃんは抵抗力が低いため、浴槽に蓄積したカビにより「気管支喘息」や「アレルギー性鼻炎」、「アトピー性皮膚炎」を発症させるリスクがあることを知っておきましょう。
また「大腸菌」や「ブドウ球菌」などの菌も赤ちゃんの健康に害を与える影響があり、初めて赤ちゃんをお風呂に入れる場合は、衛生面を考慮した浴槽のクリーニングや掃除が必要といえます。
沐浴から浴槽での入浴に切り替える際、特に注意をして掃除をするべき場所としては「追い焚き配管」と浴槽の側面のカバーである「エプロン」の2箇所です。
追い焚き配管とエプロンは共通して“目に見えない場所”であるため、汚れが蓄積している可能性が高いです。
浴槽掃除の予備知識【追い焚き配管編】
追い焚き配管は浴槽の冷たい水を吸い込み、配管の内部で水を温めてから浴槽へと戻す装置です。
スイッチひとつで浴槽のお湯を温め直すことができるため、非常に便利な機能です。
便利な機能である反面、目に見えない汚れが溜まりやすく、「追い炊きしたお湯が雑菌まみれになる…」なんていうこともあり得ます。
追い焚き配管に潜む目には見えない汚れ
追い焚き配管の汚れの原因は、「細菌」などが挙げられます。追い焚きは機能の特性上、浴槽に残っているお湯を吸い込むため「人間の皮脂」「雑菌」「入浴剤」も配管内部へと取り込まれます。
配管内部に取り込まれたそれらは細菌のエサとなり繁殖しやすい環境になります。
追い焚き配管の役割・構造
お風呂の浴槽の冷めたお湯を温め直す追い焚き。追い焚きには「循環釜直結方式」と「給湯方式」があり、それぞれ仕組みが異なります。
まず循環釜直結方式は冷めた水を一度取り込んでから温めて戻す方式で、「1つ穴タイプ」と「2つ穴タイプ」の2種類があります。
タイプによって掃除の方法が異なります。配管を正しく掃除するためにも、自宅の浴槽をチェックしてみましょう。
【1つ穴タイプの役割・構造】
1つ穴タイプの追い焚きは、浴槽内の穴はひとつですが内部で配管が分かれています。
ひとつの穴しかないため、その穴からお湯を取り込み、給湯器の配管内で温め直した後、同じ穴から温かいお湯を出す仕組みです。
2つ穴タイプと比較して汚れが溜まりにくい反面、配管が長いので細菌が繁殖しやすい傾向にあります。
【2つ穴タイプの役割・構造】
2つ穴タイプは、上下に2つの穴があります。ひとつは冷めたお湯を追い焚き配管内部へと取り込み、もうひとつは温めたお湯を浴槽に戻す穴です。
お湯がゆっくりと循環するため、1つ穴タイプと比較して汚れが溜まりやすいというデメリットがあります。
続いて給湯方式の追い焚きに関してですが、こちらは循環釜直結方式のように冷めたお湯を温め直すのではなく、熱いお湯を追加して温めるという仕組みになります。
給湯方式は「足し湯」とも呼ばれていて、一般的に追い焚き機能というと循環釜直結方式を指していることが多いです。
追い焚き配管に付着する菌のリスク
追い焚き配管に付着する代表的な細菌は「大腸菌」と「レジオネラ菌」が挙げられます。
特に「レジオネラ菌」は、恐ろしい細菌で最悪の場合は死に至る可能性があります。
レジオネラ菌は、土の中や水中など自然界に存在する細菌で、感染すると「レジオネラ症」を引き起こします。
レジオネラ症はエアロゾル(目には見えない水滴)を肺に吸入することで感染し、人から人への感染はしません。過去には公共の入浴施設での感染で死亡事故が起きた事例もあります。
浴槽掃除の予備知識【エプロン編】
お風呂のパーツには、「エプロン」と呼ばれるものがあります。聞き慣れない方や知らない方も多いと思います。
エプロンは浴槽のカバーとしての役割を持っていて、普段はなかなか開けることはありません。
実は、エプロン内部はカビの温床になりやすい環境で、放置するとお風呂場がカビ臭くなったり、身体に影響を与えたりする可能性があります。
エプロン内部はカビ汚れが発生しやすい
エプロンは取り外しが可能なパーツですが、普段の掃除ではなかなか開けることはないでしょう。
しかしエプロンと浴槽の間には隙間があり、その隙間から皮脂汚れやゴミ、石鹸カスなどがお湯と一緒に流れ込み、汚れが溜まりやすくなります。
皮脂汚れや石鹸カスなどは、カビが繫殖する栄養素となります。
さらにエプロン内部は湿気が溜まりやすく逃げにくいため、カビにとって居心地の良い環境が整っていることもカビが繫殖しやすい理由になります。
エプロンの役割・構造
前述したようにエプロンは浴槽の側面についているカバーのパーツのことを言います。
エプロンの役割は、
・浴槽のお湯を冷めにくくする
・浴槽の側面を覆い、長方形に整える
などが挙げられます。
エプロンがないと浴槽がむき出しになり、見た目も悪く、浴槽にお湯を張ったときにも冷めやすくなります。
エプロン内のカビのリスク
エプロン内に発生したカビは、人間の健康にも影響を与える可能性があります。
カビが引き起こす代表的な病気は以下の通りです。
【気管支喘息】
気管支喘息は、カビも原因の一つと考えられています。
発症すると呼吸をするたびに「ゼイゼイ」したり、咳が出たりするため、普段の生活に支障がでます。
気管支喘息は大人だけではなく、赤ちゃんでも発症する可能性がある病気です。
【アトピー性皮膚炎】
アトピー性皮膚炎を発症する原因はさまざまなものが考えられますが、原因のひとつに「カビ」が挙げられます。
浴室のカビは特にアトピー性皮膚炎を発症させやすい傾向にあるため、エプロン内のカビも原因になり得ます。
【アレルギー性鼻炎】
アレルギー性鼻炎は気管支喘息と同様に「真菌アレルギー症」とされていて、くしゃみや鼻水などの症状が現れます。
浴槽掃除の仕方を解説
沐浴卒業後は、いよいよ「お風呂デビュー」が控えています。
免疫力の低い赤ちゃんが安心してお風呂に入れるようにするためにも、こちらでは浴槽掃除の仕方を解説します。
追い焚き配管の掃除方法
追い焚き配管の掃除方法は、追い焚きのタイプによって方法が異なります。
自宅の追い焚き配管に合わせて正しく掃除をしましょう。
【1つ穴タイプの掃除方法】
〈掃除に使うもの〉
・酸素系漂白剤(約50g)
・ゴム手袋
〈掃除方法〉
①追い焚き配管の穴の上、5~10㎝を目安に水を張ります。
②浴槽内に酸素系漂白剤を入れて、溶かすようにかき混ぜます。
※完全に溶けきれなくても問題ありません。
③お風呂を沸かします。
④お風呂が沸いたら2~3時間放置します。
⑤時間が経過したら追い焚きをし、追い焚き配管内にお湯を循環させましょう。
⑥最後は浴槽にあるお湯を抜き、シャワーの水を勢いよく出し、配管の中を洗い流します。
【2つ穴タイプの掃除方法】
〈掃除に使うもの〉
・2つ穴用風呂釜洗浄剤
・ゴム手袋
・水道ホース(自宅にある場合)
〈掃除方法〉
①追い焚き配管の上穴の少し上までお湯を溜めましょう。
②お湯が低温だと洗浄力が弱まるので、約40℃に沸かしましょう。
③2つ穴用風呂釜洗浄剤開封し先端を下の穴に合わせ、全量を送り込みます。
④2つ穴用風呂釜洗浄剤を送り込んだら、1~2分ほど追い焚きをして循環させます。
そしてお湯を張った状態で勢いよく水を出したホースかシャワーを下の穴に押し当てます。
⑤最後に配管の汚れを出し切ったら、浴槽の蓋を外し、お湯を全て流します。
エプロンの掃除方法
エプロンは取り外しが可能なパーツですが、素人が取り外す場合は故障・破損させる恐れがあるので注意して取り外しましょう。
〈掃除に使うもの〉
・ゴム手袋
・雑巾
・スポンジ
・マスク
・カビ取り用洗剤
〈掃除方法〉
①エプロン内部はカビの温床になりやすい場所ですので、エプロンを取り外す前はカビの胞子による健康被害を防ぐためにお風呂場を換気しましょう。
また、エプロンを取り外す前にマスクをしておくのがおすすめです。
②次にエプロンを取り外すのですが、エプロンの取り外し方は設備機器メーカーによって異なるので事前に確認しておきましょう。
③エプロンの内側やエプロン内部(浴槽側)に繫殖したカビにカビ取り用洗剤を拭きかけて、約30分放置します。
④放置後はブラシで汚れをこすり、シャワーで洗い流します。
⑤水できちんと流したら、雑巾で水気を拭き取り、エプロンを取り付けます。
エプロンの自力の掃除は難しい
エプロン内部のクリーニング・掃除は、手間と時間がかかる作業です。自力で掃除をしようとすると、完全にカビや汚れを取り切れないことや装置を破損させる可能性もあります。
さらにエプロン内部に蓄積しているカビの胞子が放たれて、お風呂場に新たなカビを発生させる原因になるリスクもあります。
特に数年以上、汚れを放置している場合は手が付けられない状態になっていることも十分に考えられるでしょう。
そのようなときは、プロの業者にお任せすることが賢明です。プロにお任せすると、エプロンのカビや汚れの種類に応じた洗剤や機材を使用し、しつこい汚れも徹底洗浄してくれます。プロの力にお任せすれば、装置を破損させる危険性も低くなります。
お風呂・浴室クリーニングはサニクリーンにおまかせ
サニクリーンでは、プロならではの徹底したこだわりでお風呂・浴室をクリーニングします。
エプロン内部を始め、浴槽の床、壁面、鏡、排水口など浴室のさまざまな汚れやカビを取り除きます。
プロのこだわりとしてプロ仕様のカビ取り剤や機材で頑固なカビを徹底除去し、キレイで衛生的な浴室環境へと仕上げます。
清潔感あふれる空間になることで、お風呂デビューする赤ちゃんも安心して入浴できます。
追い焚き配管・エプロンも洗浄できる!お風呂・浴室クリーニングはこちら
まとめ
今回は、赤ちゃんの「沐浴」から「入浴」へ切り替えを考えているママ向けに浴槽の目には見えない汚れやカビ・菌によるリスクや汚れが溜まりやすい場所の掃除方法を紹介しました。
浴槽のエプロンや追い焚き配管は普段あまり意識しない場所ですが、カビや汚れが溜まりやすく、人体に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に赤ちゃんは抵抗力が弱いため、カビの影響で気管支喘息やアトピー性皮膚炎などの症状を引き起こすことも十分に考えられます。
清潔なお風呂で赤ちゃんが入浴できるようにするためにも、浴室クリーニングの業者に依頼することを視野に入れて検討してみてください。
※2022年3月3日