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生ゴミの臭いの原因と対策!「たったひとつの簡単な習慣」を紹介

生ゴミの臭いの原因と対策!「たったひとつの簡単な習慣」を紹介

キッチンに放置しておくと漂ってくる生ゴミの嫌な臭い。この臭いの原因は雑菌によるものです。雑菌は「栄養(生ゴミ)」「水分」「温度」の3つの条件が揃うと活動が活発になります。生ゴミの嫌な臭いを抑えるための対策は「生ゴミの水分を切る」ことが重要です。簡単に始められますから、毎日の習慣にしていきましょう。

そこで今回はサニクリーンのおそうじマイスターが、生ゴミの嫌な原因を解説します。あわせて「雑菌の活動を抑える生ゴミの捨て方」も紹介しますので参考にしてください。

生ゴミから嫌な臭いがする原因

生ゴミの嫌な臭いは雑菌が原因

生ゴミの嫌な臭いは、雑菌(嫌気性微生物/けんきせいびせいぶつ)が生ゴミを分解するときに発する物質が原因だといわれています。嫌気性微生物が活発になるのは「栄養(生ゴミ)」「水分」「温度」の3つの条件が揃ったときです。これらに加えて、酸素が薄い状況下だとさらに活発化します。

したがって、生ゴミの水分を切らずにビニール袋に入れ、臭いがしないようにしっかりと口を縛っておく行為は逆効果です。かえって嫌な臭いを増長させることになってしまいます。

また、ゴミ箱が、日当たりがよく温度が高くなりやすい場所に設置されていたり、密閉性の高いものだったりした場合、生ゴミの入ったビニール袋の中でさらに嫌気性微生物の分解活動が進みます。

「栄養(生ゴミ)」はどうしても出てしまうものですし、虫の発生を考えると、酸素が薄くなってしまいますが密閉された状態をつくっておく必要があります。

ですから、生ゴミの臭い対策として考えられるのは「水分を切る」「温度が上がりやすい場所にゴミ箱を置かない」の2つになります。

【臭い対策】生ゴミの水分を切る方法

三角コーナーの写真

三角コーナーを使って水分を切る方法

生ゴミの臭い対策としてもっとも有効なのは、生ゴミの水分を切る方法です。

三角コーナーを置く・置かない、シンクにスペースがあるかどうかなどで、それぞれ家庭の生ゴミのまとめ方は異なるでしょう。ここでは、水分を切るための方法をパターン別に紹介します。

<注意>
※そもそも料理するときは、できるだけ生ゴミを水に濡らさないようにしてください。

三角コーナーがある場合

三角コーナーに生ゴミが入っている写真

シンクに三角コーナーを置いている場合、生ゴミをまとめたら手でギュッと絞り一晩おきます。絞ったあと、すぐにゴミ箱に捨てるのはNGです。

生ゴミが水に濡れてしまうのを防ぐため、水分を切るのは1日の最後におこないましょう。

生ゴミが少量の場合は、排水溝の「ゴミ受けかご」にまとめてから水を切る方法もあります。

ただし、ゴミ受けかごは排水溝から取り出してください。風通しが良くなり、乾燥しやすくなります。

三角コーナーがない場合

シンクに三角コーナーを置かない場合は、新聞紙を折って袋や箱をつくり、そこに生ゴミを捨てて水分を切る方法があります。

シンク内の「洗剤置き場」に新聞紙でつくった袋をセットする方法

洗剤置きの写真

洗剤置きを三角コーナー代わりにします

中に入るサイズでつくった新聞袋を洗剤置きにセットします。生ゴミを手でギュッと絞ったら、袋に捨てて乾燥させます。

新聞紙でつくった箱に生ゴミを入れておく方法

新聞紙で作った生ごみ受けの写真

新聞紙で箱をつくり、生ゴミを入れる

三角コーナーがなく、洗剤置きも利用しない場合は、新聞紙で箱をつくる方法がおすすめです。生ゴミをギュッと絞り、箱に入れて水切りします。

ザルを使って生ゴミを乾燥させる方法

ザルに生ゴミを入れた写真

ザルに生ゴミを入れて水を切る

ご家庭に新聞紙がなければ、ザルを使って乾かしましょう。ザルの下にボールをセットしておけば、調理台に水が落ちる心配もありません。

ダイソーの「水切りごみ入れ」で生ごみの水を切る方法

ダイソーの「水切りごみ入れ」

100円ショップのダイソーでは、底面に溜まった生ごみの水をノズルでシンク内に排水する「水切りごみ入れ」を販売しています。こちらも便利なのでぜひお試しください。

生ゴミの水分が「二酸化炭素の排出量」を増やす…?

生ゴミをビニールで縛った写真

しっかり水を切っていないままゴミを出すと二酸化炭素の排出量が増える

「燃えるごみ」のうちの40%が生ゴミで、その生ゴミの80%が水分だといわれています。「燃えるごみ」の中に水分を多く含んだ生ゴミがある場合、焼却場での焼却時間が長くなるため大量の二酸化炭素を排出することになります。これは環境に大きな影響を及ぼす問題です。

環境省の資料によれば、令和2年度における全国の一般廃棄物の排出量は4,167万トンでした。1人1日当たりのごみ排出量は901グラムです。

家庭から出る生ゴミはわずかに感じるかもしれませんが、水分を減らせばそれだけ二酸化炭素の排出量を削減できるのです。

生ゴミの水切りを意識することは、環境問題の改善につながります。このひと手間が、嫌な臭いを防ぐだけでなく、二酸化炭素の排出量の削減にも貢献できることを心に留めておいてください。

その他の生ゴミの臭い対策

キッチンの写真

家庭にあるものでできる生ゴミの臭い対策

生ゴミの臭い対策としてもっとも有効な手段は「水分を切る」ことです。ただ水をしっかり切ってもまだ臭いが残る場合は、さらにほかの方法を試してみましょう。最後に家庭にあるもので簡単にできる生ゴミの臭い対策を5つ紹介します。

重曹をかける

生ごみに重曹をかける様子

重曹は消臭効果が期待できる

アルカリ性である重曹は、酸性のものを中和する作用があります。生ゴミの卵の腐ったような臭いは酸性ですから、重曹の粉を生ゴミに振りかければ消臭効果が期待できるでしょう。

また、重曹が余計な水分を吸収するため嫌気性微生物の活動を抑える効果が期待できます。

クエン酸をかける

酸性であるクエン酸は、アルカリ性のアンモニア臭や魚が腐った臭いに効果を発揮します。このような臭いがするときは、生ゴミにクエン酸の粉を振りかけましょう。お酢でも同じ効果が期待できますが、水分が残ってしまうのでおすすめはしません。

また、臭いがよくわからないからといってクエン酸と重曹を同時に使用すると中和反応を起こし、消臭効果がなくなってしまいます。生ゴミの臭いに応じて、どちらか1つを使ってください。

コーヒーの抽出カスを使う

コーヒーにはアルカリ性を中和させる効果があるため、脱臭・消臭が期待できます。抽出カスの水分をとばし、生ゴミに混ぜておきましょう。

乾燥させた抽出カスをお茶パックなどに入れ、ゴミ箱の底に置いておくのもおすすめです。

※生ゴミと一緒に水分は乾かしましょう。

緑茶の出がらしを使う

急須に入った茶殻の写真

カテキンによる消臭効果

緑茶にはカテキンが含まれており、カテキンには消臭効果があります。コーヒーの抽出カスと同様に乾燥させ、生ゴミに混ぜればOKです。

※生ゴミと一緒に水分は乾かしましょう。

ゴミ箱の底に新聞紙を敷いておく

ゴミ袋の底に新聞紙を置いた写真

ゴミ箱からの臭いを防ぐには、底に新聞紙を敷くのが効果的です。湿気を吸収して、生ゴミの腐敗を抑えます。

生ゴミの臭い対策は「水切り」で万全に

生ゴミの臭いの原因である嫌気性微生物は、「栄養」「水分」「温度」の3つの条件が揃い、さらに「酸素が薄い」環境を好みます。臭い対策には、これらの条件が揃わない環境づくりが大切です。

ここまでで紹介した臭い対策の方法は、家庭でもすぐに取り組めます。特に重要なのは「水切り」です。

ほんのひと手間が臭い対策にも環境対策にもなります。生ゴミを捨てる前の水切りをぜひ習慣として身につけましょう。

 

<参考文献>

環境省「一般廃棄物の排出および処理状況等(令和2年度)について」
https://www.env.go.jp/press/110813.html

愛知県豊川市ホームページ
https://www.city.toyokawa.lg.jp/kurashi/gomirecycle/genryounadotorikumi/mizukiritoyokawasi.html

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この記事の監修者

サニクリーン 女性家事ネタ担当ライター

サニクリーン 女性家事ネタ担当ライター

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