洗面台にキズをつけない掃除方法。水垢・黒ずみの原因と洗い方を紹介
洗面台の普段の汚れはマイクロファイバークロスで落とせます。しかし、頑固な水垢やカビ、皮脂による黒ずみなどの汚れは、道具や洗剤を使い分ける必要があります。また、表面にキズがつかないように様子を見ながらお掃除することも重要です。
そこで今回は、サニクリーンのおそうじマイスターが、洗面台の部位ごとに効果的なお掃除方法をご紹介します。
洗面台のお掃除・洗い方のコツ
洗面台のお掃除は、各部の汚れにあわせて道具や洗剤を使い分けることがコツです。
洗面台とは「洗面ボウル」「洗面カウンター」「蛇口(カラン)」「鏡」「排水口」「キャビネット」「照明」の7つの部位がワンセットになったものを指します。
中でも「洗面ボウル」や「洗面カウンター」は、材質に適した洗い方をしないと深いキズがつきやすいので注意しましょう。
洗面台に付着する汚れの種類と原因
洗面台に付着する汚れには、以下のような種類があります。
水垢
水垢は、水に含まれるミネラル成分が固まったアルカリ性汚れのこと。放置した水分が原因で発生し、洗面ボウルや蛇口の根元の茶褐色の汚れ、鏡や蛇口の本体につく白い汚れが代表的です。
カビ
常に水を使用する洗面台は、カビが発生しやすい場所です。カビは残った水分や、汚れなどの栄養があるところにできやすく、排水口の周りや排水栓に発生します。
ロドトルラ
洗面台についているピンク汚れは「ロドトルラ」です。「赤カビ」と言われますが、正体はカビではなく赤色酵母です。繁殖が早く、気づいたときには広範囲に発生します。
皮脂(酸性汚れ)
手洗いで落ちた皮脂は目に見えにくいため、お掃除しても残ることがあります。皮脂はカビの栄養となるため、カビ汚れの原因になります。
ホコリ・歯磨き・石鹸カス
ホコリ汚れは洗面台全体で発生します。また、飛び散った歯磨き粉や、残った石鹸カスなども洗面台の汚れの一つです。
もらいサビ
もらいサビは、金属製品のサビが他のものに付着したものです。洗面台に金属性のスプレー缶やヘアピン、かみそりなどを放置していると、もらいサビが付着することがあります。
その他
子どもがいる家庭では、筆や道具を洗った際に墨や絵の具の汚れがつくことがあります。特に人工大理石の洗面ボウルの場合、キズがつくと汚れが入り込んで取れにくくなるため要注意です。
洗面台に使う「掃除道具」と「洗剤」をご紹介
洗面台の軽い汚れはスポンジやタオル、マイクロファイバークロス、中性洗剤を使えば十分です。
汚れが落ちにくい場合は、汚れに応じて以下のような掃除道具や洗剤が必要です。なお、キズのつき具合を目立たないところで確かめてから使用しましょう。
・メラミンスポンジ
・クエン酸
・重曹
・クレンザー
・ガラス用洗剤
・カビ取り剤(塩素系漂白剤)
<注意>
※肌が弱くなければ、中性洗剤を使った普段のお掃除ではゴム手袋は不要ですが、カビ取り剤を使う際は用意しましょう。
酸性洗剤と塩素系漂白剤は混ぜないように要注意!
酸性洗剤と塩素系漂白剤は同時に使用しないように注意しましょう。成分が混ざると有毒ガスが発生する危険があります。また、連続して使用する際も、混ざる可能性があるため要注意です。
洗面台のお掃除方法・洗い方
洗面台のお掃除は部位ごとに掃除道具や洗剤を使い分けて行います。また、材質や汚れの性質、落ち具合にあった洗い方をすることも大切です。
ここでは、部位ごとのお掃除方法・洗い方をご紹介します。
洗面ボウルのお掃除方法・洗い方
普段の汚れはスポンジにお風呂用の洗剤、食器用洗剤などの中性洗剤を含ませて洗い、水で洗い流します。最後に水分をしっかり拭き取りましょう。
汚れが落ちにくい場合は、洗面ボウルの材質にあった方法でお掃除します。
<「陶器」や「ホーロー」の場合>
陶器やホーローは、汚れが落ちやすくキズがつきにくい材質です。なお、キズがつきにくいとはいえ、段階的にお掃除をしてキズのつき具合を確認しながら進めましょう。
1. メラミンスポンジでこすり洗いします。
2. 落ちない場合は、クエン酸スプレーを使います。クエン酸は弱酸性の粉末で、アルカリ性の汚れを中和して落とします。
※クエン酸スプレーの作り方
①スプレーボトルに水100mlとクエン酸小さじ1を入れて溶かし、クエン酸スプレーを作ります。
②クエン酸スプレーを汚れに吹きかけて、5分ほど放置します。
③汚れを浮かせた後、メラミンスポンジでこすり洗いします。
3. それでも落ちない場合は、粉末のクレンザーよりも粒子が細かくキズがつきにくい「クリームクレンザー」を使います。
<「人工大理石」の場合>
人工大理石は樹脂製のため、陶器よりも衝撃に強い材質です。また、洗面ボウルと洗面カウンターの継ぎ目がないタイプによく使われ、お掃除しやすい特徴があります。
なお、陶器やホーローよりもキズがつきやすいため、段階的にお掃除をしてキズのつき具合を確認しながら進めましょう。
1. メラミンスポンジでこすり洗いし、落ちない場合はクエン酸スプレーを使います。
2. 落ちない場合は、市販の研磨剤よりも優しく洗える「重曹」の粉をスポンジに振り、こすり洗いします。
3. それでも落ちない場合は、クリームクレンザーを使います。
洗面台のカウンターのお掃除方法・洗い方
1. お掃除の前に、洗面台カウンターに置いてある物を他の場所に移動させます。
2. 古い布やタオル、マイクロファイバークロスで乾拭きしてホコリを取り、水拭きします。
3. 落ちない場合は、中性洗剤を含ませたスポンジで洗い、最後に水分を拭きとります。なお、木製の場合は洗剤で洗わず、拭き取りのみにしましょう。
4. それでも落ちない場合、洗面台ボウルと同様に、キズをつけないように段階的なお掃除を試しましょう。
特に、蛇口の付け根は水が残りやすく、水垢がこびりついてなかなか落ちません。その場合は、洗剤成分を汚れに密着できる「湿布法」で落とします。
1. 蛇口の付け根の水垢にクエン酸スプレーを吹きかけ、キッチンペーパーを巻きつけます。
2. 上からさらにスプレーを吹きかけ、汚れ部分にしっかり密着させます。
3. 5分ほど放置してからキッチンペーパーを取り、スポンジでこすり洗いします。
洗面台の蛇口(カラン)のお掃除方法・洗い方
軽い汚れは、古い布やタオル、マイクロファイバークロスで磨くように乾拭きします。水垢が目立つ場合は、中性洗剤を含ませたスポンジで洗い、最後に水分を拭き取りましょう。
落ちない汚れは、クリームクレンザーや重曹を使って洗います。キズが目立ちやすい場合は、より粒子が細かくキズつけにくい重曹を使うとよいでしょう。
<注意>
※キズのつき具合を目立たないところで確かめてから使用しましょう。
洗面台の鏡のお掃除方法・洗い方
古い布やタオル、マイクロファイバークロスで水拭きし、最後は乾拭きします。
水垢が目立つ場合は、ガラス用洗剤を使用します。
それでも落ちない場合は、クエン酸スプレーを使って「湿布法」で落とします。
洗面台の排水口のお掃除方法・洗い方
排水口やヘアキャッチャー、排水栓は、中性洗剤を含ませたスポンジで洗います。なお、頑固な汚れや臭いは、それぞれの状況に適した方法でお掃除しましょう。
<汚れが頑固な場合>
カビなど頑固な汚れは、カビ取り剤をスプレーして5分ほど放置してから、スポンジでこすり洗いします。
<排水口から嫌な臭いがする場合>
嫌な臭いは、排水トラップの水が少ないことが原因の可能性があります。排水トラップは排水口の奥にあり、排水管から上がってくる臭いを防ぐために、常に水を貯めておく場所です。まずは水を多めに流してみて、様子を見ましょう。
<臭いが取れない場合>
臭いが取れない場合、髪の毛や石鹸カス、皮脂などによるヘドロが原因の可能性があります。その場合、排水溝のつまりをなくす市販の「パイプクリーナー」を使用します。
<注意>
※パイプクリーナーは塩素系が多いため、臭いがこもらないように換気して使用しましょう。
※塩素系洗剤の使用を推奨しない洗面台もあるため、事前に取扱説明書を確認しましょう。
※樹脂製の排水管の場合、排水口に熱湯を入れる方法は破損の原因となるため要注意です。
洗面台のキャビネット・照明の掃除方法
キャビネット
1. 事前に物を取り出します。
2. 古い布やタオル、マイクロファイバークロスで乾拭きし、ホコリを取ってから水拭きします。
3. 汚れが落ちにくい場合、重曹の粉をスポンジに振り、水で湿らせてからこすり洗いします。
4. 最後に水拭きします。
<注意>
※拭き取った後は扉を開けて十分に乾燥させてから、物を戻しましょう。
照明
普段のお手入れは乾拭きで十分ですが、落ちない場合は水拭きします。
<注意>
※照明が熱くなっている場合があるため、熱が冷めてから作業しましょう。
洗面台についた「サビ汚れ」の落とし方
サビ汚れはアルカリ性に偏った性質のため、酸性のクエン酸で中和すると落としやすくなります。
1. クエン酸スプレーを吹きかけて汚れを浮かせ、スポンジでこすり洗いします。
2. 最後に水分を拭き取ります。
3. 落ちない場合は、クリームクレンザーを使用します。
<注意>
※キズのつき具合を目立たないところで確かめてから使用しましょう。
洗面台だけでなく「洗面所全体」をお掃除しよう
洗面台をより気持ちよく使用できるように、洗面台だけでなく洗面所全体をキレイにしたいものです。そこで、ここでは洗面所の床や壁のお掃除方法もご紹介します。
洗面所の床や壁の掃除方法
床は落ちた髪の毛やホコリを掃除機で取り除いた後に水拭きします。
壁は、高いところから低いところに向けてお掃除するのがコツです。
1. 古い布やタオル、マイクロファイバークロスで乾拭きし、ホコリを取り除きます。
2. 落ちにくい汚れは水拭きします。
3. 落ちない場合はガラス用洗剤を使います。
洗面所の換気扇のお掃除方法
1. 換気扇のカバーを外します。
2. フィルターは取り外し、古歯ブラシでホコリを取り除きます。ホコリが飛び散らないように、大きめの袋の中で作業するとよいでしょう。
3. ホコリを取り除いた後、古歯ブラシに中性洗剤をつけてフィルターをこすり洗いします。
4. 水で洗い流してから、フィルターを十分に乾かします。
5. 外したカバーも、ホコリを取り除いた後、中性洗剤をつけたスポンジでこすり洗いします。
6. カバーを水で洗い流して水分を拭き取ったら、十分に乾いたフィルターと一緒に換気口に戻します。
普段の洗面台のお掃除はマイクロファイバークロス1枚で!
週に1回程度お掃除をしていれば、普段の軽い汚れなら「マイクロファイバークロス」1枚で落とせるでしょう。マイクロファイバークロスは極細の繊維からできているため、効率よく汚れを絡め取ることができます。
サニクリーンの「クリーンクロス」は、髪の毛の1/400の超極細の繊維が汚れをキャッチ。特殊な織物構造でできているので、洗剤を使わず水だけで普段の汚れを落とします。お掃除の時短になるだけでなく、洗剤の使用を減らせて環境に優しいのもポイントです。
洗面所にクリーンクロスを1枚用意しておけば、汚れが気になった際に手軽にお掃除できます。
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洗面台だけでなく洗面所全体のお掃除はプロにお任せ
軽い汚れはクリーンクロスでお掃除できますが、頑固な汚れを徹底的にお掃除するのは大変。時間や労力をかけたくないという方もいるでしょう。また、一度徹底的に汚れを落とせば、普段のお掃除はクリーンクロス1枚で済むようになります。
そのような場合、洗面台のお掃除はプロに依頼するのがおすすめです。サニクリーンの「ハウスクリーニング」なら、洗面台を含めて洗面所全体をキレイにします。プロに頼めばお掃除の手間を減らせるだけでなく、清潔でキレイな洗面所で快適に過ごせるでしょう。
また、サニクリーンでは万全のコロナ対策にも取り組んでいます。効率的に、かつ効果的に洗面台のお掃除をしたい方は、サニクリーンの「ハウスクリーニング」を検討してみてください。
<参考文献>
東京都生活スポーツ局
https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/trouble/documents/trouble65-azerunakiken.pdf
日本家庭用洗剤工業会
http://senjozai.jp/caution/caution_b.html