エアコンの電源が入らない!故障?考えられる原因をチェック
今や住まいに必須の設備とも言えるエアコンですが、「電源が入らない……」というトラブルに見舞われるご家庭も少なくないようです。エアコンの電源が入らない原因は、大きく「本体に問題がある場合」「リモコンに問題がある場合」「使用環境に問題がある場合」の3つに分類できます。今回は、それぞれの場合の対処法について解説していきます。
電源が入らない原因① エアコン本体に問題がある
エアコンの電源が入らない場合は、まず以下の方法でエアコン本体に問題がないか確認しましょう。
応急運転スイッチを押してみる
エアコン本体の応急運転スイッチ(応急運転ボタン)を押してみて、電源が入るか確認します。応急運転スイッチとは、リモコンが使えない場合などに手動でエアコンの運転を開始するためのスイッチです。
応急運転スイッチの位置はメーカー・機種によって異なりますが、多くのエアコンは本体の前面パネルを開ければ見つかります。見当たらない場合は、取扱説明書をご確認ください。
応急運転スイッチで作動する場合
エアコン本体に電源が入る状態なので、本体の故障ではありません。リモコンに問題がないか確認しましょう。
なお、応急運転時は、温度設定や風量調整などの細かい設定はできず、設定温度25℃で自動運転されるケースが多いです。停止するときは、もう一度、応急運転スイッチを押します。
応急運転スイッチで作動しない場合
エアコン本体に電源が入らない状態です。この場合は念のため、ブレーカーを確認してみましょう。部屋のブレーカーとエアコンのブレーカーが別になっている場合があり、他の電化製品が動いていてもエアコンのブレーカーが落ちていることがあります。
ブレーカーが落ちていなければ、エアコンの電源プラグがコンセントに差し込まれているか確認しましょう。差し込まれていても電源が入らない場合は念のため、一度電源プラグを抜き、1分ほど待って再び差し込んで作動するか確認します。
それでも電源が入らない場合は、エアコン本体の故障が考えられるため、メーカーの修理相談窓口、あるいはお買い上げの販売店に相談しましょう。
エアコン本体のランプを確認してみる
また、エアコン本体の表示部のランプが点滅している場合、何らかのエラー・故障が発生している可能性があります。メーカー・機種によってランプの点滅が何を表しているか異なるため、取扱説明書で確認してみましょう。
電源が入らない原因② エアコンのリモコンに問題がある
エアコンの電源が入らない場合、リモコンに原因があるケースもあります。以下の方法でリモコンに問題がないか確認しましょう。
リモコンの電池が切れていないか確認する
リモコンの電池が消耗しているために、エアコンの電源が入らない場合があります。リモコンのボタンを押してみて、押したボタンのとおりに液晶表示が切り替わるか確認しましょう。
液晶表示が切り替わらない場合や液晶表示が薄くて文字が見えにくい場合は、電池が消耗し、リモコンが操作できなくなっている可能性があります。この場合は、すべての電池を新しいものに交換しましょう。
電池を交換したらリモコンのリセットボタンを押し、初期状態に戻します。そのうえで、エアコンが作動するかどうか試してください。
電池交換&リセットをしても改善しない場合は、リモコンから信号が出ているか確認しましょう。
リモコンから信号が出ているか確認する
一般的なエアコンのリモコンは、赤外線信号で本体と通信しています(一部、無線で操作するリモコンもあります)。赤外線信号は人の目では確認できませんが、スマートフォンのカメラ機能を使うことで確認できるケースが多いです。
リモコンの冷房ボタンや暖房ボタンを押したり離したりしながら、リモコンの信号送信部をスマートフォンのカメラで写し、赤外線信号が出ているかどうか確認しましょう。
リモコンの信号送信部が光る場合
リモコンから正常に赤外線信号が出ています。それでも、エアコンの電源が入らない場合は使用環境を確認しましょう。
リモコンの信号送信部が光らない場合
リモコンから赤外線信号が出ていないことが考えられます。リモコンが故障している可能性があるため、メーカーの修理相談窓口、あるいはお買い上げの販売店に相談しましょう。
※スマートフォンによっては、メインカメラ(アウトカメラ)に赤外線フィルターが搭載されている機種があります。このような機種の場合、赤外線信号が出ていても光りません。そのため、インカメラ(画面側のカメラ)を使って確認してください。
※スマートフォンによっては、赤外線が写りにくい機種もあります。お手持ちのスマートフォンのカメラで赤外線を確認できるかどうかは、正常に作動しているテレビのリモコンなどでお試しください。
電源が入らない原因③ エアコンの使用環境に問題がある
本体にもリモコンにも問題が見当たらないのに電源が入らない場合は、使用環境を確認しましょう。エアコンを設置している部屋が以下のような環境の場合、エアコンの電源が入らないことがあります。
リモコンと受光部との間に遮蔽物がある
家具や植物、カーテンなどでエアコン本体の受光部(リモコンの赤外線を受信する部分)が隠れていると、リモコンの信号が届かず、エアコンの電源が入らない場合があります。
操作位置を変えたり、遮蔽物を取り除いたりして作動するか確認してみましょう。
エアコン本体の受光部に強い光が当たっている
エアコン本体のリモコン受光部に強い光が当たっていると、エアコンの電源が入らない場合があります。カーテンなどで直射日光をさえぎって、作動するか確認してみましょう。
電子点灯型の照明器具がある
インバーター方式の蛍光灯など、電子点灯型の照明器具がある部屋では、リモコンの受信距離が短くなったり受信できなくなったりして、エアコンの電源が入らない場合があります。
リモコンをエアコンに近づけて、操作できるか確認してみましょう。
使用環境が上記のいずれにも該当しない場合、受光部も含め、エアコン本体が故障している可能性があります。メーカーの修理相談窓口、あるいはお買い上げの販売店に相談しましょう。
エアコンクリーニングのすすめ
エアコンの電源が入らない原因が本体の故障である場合、修理をする、あるいは新品に買い換える必要があります。ただ、修理をする場合も新品に買い換える場合も、数日はエアコン無しの生活が予想されます。暑さ・寒さが厳しい時期は、生活に大きな支障が及ぶでしょう。
エアコン内部に埃やカビなどの汚れが蓄積されたまま使い続けていると、故障の原因となる可能性があります。エアコンの故障リスクを下げるためにおすすめしたいのが、エアコンクリーニングです。
定期的にエアコンクリーニングをすることで故障を防止できるだけでなく、エアコンの寿命を伸ばす効果が期待できます。また、冷暖房効率が上がったり、電気代を削減できたりといったメリットも期待できます。
以下のような方は、ぜひエアコンクリーニングをご検討ください。
・エアコンの故障を防ぎたい
・エアコンの効きが悪くなっている
・エアコンの風量が弱い気がする
・エアコンからカビ臭い空気が出てくる
・電気代が高くなっている気がする
特に、注意を要するのがカビです。エアコン内部にカビが生えたまま使っていると、咳やアレルギー症状などの健康被害が生じる可能性もあります。
エアコン内部のカビは、夏場の冷房使用時に発生する結露が原因の一つとなります。その後、寒くなって暖房を使い始めるときにカビ臭さを感じるのがよくあるパターンです。
そのため、冷房を使わなくなり、暖房を使い始める前の「秋」にエアコンクリーニングをするのがおすすめです。
まとめ
エアコンを使おうと思ったときに電源が入らないと慌ててしまいますが、ちょっとした対処で正常に作動するケースも多くあります。
本記事を参考に、「本体」「リモコン」「使用環境」の確認をしてみましょう。また、エアコンの故障を防ぐため、定期的なクリーニングをおすすめします。
※参考
エアコン:日立の家電品
https://kadenfan.hitachi.co.jp/support/ra/q_a/#/
エアコン│故障診断ナビ:シャープ
https://cs.sharp.co.jp/trouble_check/div/air_con/navi/ay_diagnosis.html
FAQs・よくあるご質問 エアコン | 富士通ゼネラル
https://www.fujitsu-general.com/jp/support/faq/as/index.html
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