ノロウイルスのシーズン到来。保育所の10件に1件で「集団感染性胃腸炎」が発生
ノロウイルスなどの感染性胃腸炎のシーズンは10~11月頃からはじまる
ノロウイルスをはじめ、ロタウイルスやサポウイルスなどが原因で起きる感染性胃腸炎は、全国的に10~11月頃から流行の兆しを見せ、12~1月にピークを迎えます。
東京都では、感染性胃腸炎の発生状況を調べるため、都内でおよそ260ヶ所の小児科を「定点医療機関」に選んでいます。
定点医療機関に選ばれた小児科は、一定基準のもとで感染症胃腸炎が発生した際に、東京都感染症情報センターに報告します。
保健所などへの報告とあわせ、この報告により、子ども達の間でどれくらいノロウイルスなどの感染性胃腸炎が流行っているのかを知ることができます。
以上の調査から、例えば2015年8月31日~2016年7月までの約11ヶ月間で、同一施設内で10人以上の感染性胃腸炎患者が発生した件数は350件であったことが分かりました。
おもな内訳は、保育所が240件、幼稚園が11件、小学校が27件、中学校が1件、高校が2件となります(その他は医療機関、社会福祉施設などで発生)。
2015年4月時点で、東京都内の保育所数は2,884ヶ所(認可と認証保育所の合計)なので、全体の8.3%にあたる保育所で「集団感染性胃腸炎」が発生していることになります。およそ10件に1件の割合ですね。
また、発生件数は2位幼稚園のおよそ21倍となり、子どもが集まる施設の中では、保育所の発生数の高さが際立ちます。
吐いた後の備えも大切
当然、保育所や幼稚園などでは、手洗いや消毒などの感染対策を行っていますが、子どもが施設外で感染してウイルスを持ち込むなど、様々な経路から施設内で感染してしまうこともあります。
そこで、二次感染による集団感染を予防する備えも大切になります。
また同様に、ご家庭でも、二次感染に備えなければなりません。特に、小さなお子さんは予告もなく嘔吐したり、就寝時に嘔吐したりすることがあります。
できれば、感染性胃腸炎が流行しはじめる10月より前には、マスクや手袋、消毒グッズなどの対策グッズを用意し、お子さんが嘔吐しても慌てることがないようにしっかりと備えましょう。
ご家庭でオススメする嘔吐の備えについては、ノロウイルス対策「子どもが吐く前にやるべき備え」を、ぜひお読みください。
<関連情報>
ノロウイルス対策「子どもが吐く前にやるべき備え」
https://www.sanikleen.co.jp/kajiraku/blog/2029
【参考資料】
東京都感染症情報センター 感染性胃腸炎の流行状況
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/gastro/gastro/
東京都 都内の保育サービスの状況について
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2015/07/60p7n200.htm