「ズボラ」は被害者にならないための知恵③
ところで、「ズボラ」という言葉。
あまり、
いい意味の言葉ではありませんよね。
ちゃんとしてない、だらしない、
およそ、そういう意味合いの言葉です。
一般的には、たとえば、
「あなたは、ちゃんとしていますね」
「あなたは、まじめな人ですね」
そんなふうに評されたら、
「褒められた」
ものと捉えるのではないでしょうか。
でも、
「あなたは、ズボラですね」
そう人から言われて、
「褒められた」と思う人は、
そういないでしょう。
普通は、
「貶された」と受け止めるのでは。
つまるところ、
「ズボラになりたい」
なんて願う人も、そういない。
「ちゃんとしたい」
「まじめにやりたい」
そう、自分が自分に、希う。
あるいは、
「ちゃんと、する」
「まじめに、やる」
そうする。
そのように思考し、
自分の身体をそのように動かす。
自分自身をコントロールする。
何も問題ありません。
けれども、他人を、子どもを、家族を、
「ちゃんとさせる」
「まじめにやらせる」
自分が思考したように、
相手の身体を思うように動かす。
他人をコントロールする。
そうなると……難しい。
それは……いかがなものか。
いささか……問題でもある。
だからこそ「ちゃんと」「まじめに」は、
自分に課す。
自分で「ちゃんと」
「まじめに」する。やってしまう。
そうして、やり過ぎて、
過負荷にあえいでしまう。
疲れてしまう。
イライラしてしまう。
苦しくなってしまう。
つまらなくなってしまう。
「ちゃんと」「まじめに」やっている本人が、
「つまらない」と思いながらやる家事を、
家族に頼んで、振ったところで、
それを引き受けた方が、
楽しいと思うはずもない。
そう思いませんか?
つまらない「ちゃんと」や、
「まじめに」の逆とは?
それこそが、たのしい「ズボラ」!
では具体的に、
何をどうすればいいのでしょう?