浴室のでこぼこ床は水はけがよい一方で、皮脂や石けんカス、ホコリなどの汚れがたまりがちです。普段の簡単な掃除で落ちない頑固な汚れには、床全体にお風呂用洗剤をなじませ、ゴミ袋で覆って時間をおく「ゴミ袋湿布法」がおすすめです。洗剤の乾燥を防ぎながら汚れに密着させられるため、凹凸部分に入り込んだ汚れも浮かせて落としやすくなります。
そこでこのコラムではサニクリーンのおそうじマイスターが、掃除しにくい浴室のでこぼこ床をストレスなく掃除する方法について詳しく紹介します。
このコラムでお伝えするポイント
- 浴室の床の軽い汚れは、お風呂用洗剤で普段通りの掃除
- 頑固な汚れは、洗剤を床に密着させる「ゴミ袋湿布法」で掃除
- 黒ずみ・水あか・ピンク汚れ・カビは、原因に合わせて洗剤を使い分け
- 床材を傷めないために、硬いブラシや研磨する道具は使わない
- 落ちない汚れは無理にこすらず、プロのハウスクリーニングを検討
浴室のでこぼこ床は、汚れの種類に合わせて掃除方法を変える

浴室の床の汚れは、見た目からある程度原因を見分けることができます。
黒ずみは、皮脂汚れや石けんカス、カビなどが重なっている場合があります。白っぽい汚れは、水道水に含まれるミネラル分が固まった水あかの可能性があります。また、ピンク色の汚れの主な原因は、ロドトルラやメチロバクテリウムなどの酵母・細菌です。
汚れの種類によって落とし方が異なるため、原因に合わせて掃除方法を変えましょう。
| 汚れ | 主な原因 | 主な掃除方法 |
| 黒ずみ汚れ | 皮脂汚れ、石けんカス、ホコリ、カビなど | まずは中性洗剤で落とし、頑固な場合は「ゴミ袋湿布法」を試す |
| 白っぽい汚れ | 水道水に含まれるミネラル分が固まった水あか | クエン酸やお酢で掃除する |
| ピンク色の汚れ | ロドトルラやメチロバクテリウムなどの酵母・細菌によるぬめり | 中性洗剤や塩素系漂白剤(カビ取り剤)で落とす |
| 黒い点状の汚れ | 黒カビなど | 塩素系漂白剤(カビ取り剤)で落とす |
軽い汚れはお風呂用洗剤で、頑固な汚れは「ゴミ袋湿布法」で落とす

浴室のでこぼこ床の汚れが軽い場合は、洗剤が溝まで届くように、床全体へお風呂用洗剤(中性洗剤)をスプレーします。2〜3分ほどおいてから、スポンジやブラシでこすり洗いし、最後は洗剤が残らないようにしっかり洗い流しましょう。
それでも凹凸部分に汚れが残る場合は、「ゴミ袋湿布法」に切り替えましょう。洗剤をスプレーしたあとにゴミ袋で床を覆うと、洗剤の乾燥を防ぎながら、汚れに長く密着させることができます。そのため、洗剤が汚れにじっくり作用し、凹凸部分の汚れも浮かせて落としやすくなります。
浴室のでこぼこ床には「ゴミ袋湿布法」がおすすめ

凹凸部分に入り込んだ頑固な汚れは、無理にこすり続けるのではなく、洗剤をなじませて浮かせるのがポイントです。そこでおすすめする掃除法が「ゴミ袋湿布法」です。
洗剤をスプレーした床をゴミ袋で覆うことで、洗剤が乾きにくくなり、汚れにじっくり作用します。溝に入り込んだ汚れもゆるみやすくなるため、通常のこすり洗いより落としやすくなります。
ゴミ袋湿布法で用意するもの
□お風呂用洗剤
□ゴミ袋(45リットル以上)
□スポンジ
□歯ブラシ(または、浴室用ブラシ)
□タオル
浴室のでこぼこ床は、スポンジだけでは溝の奥まで届きにくいことがあります。部分的な汚れであれば歯ブラシでも十分ですが、床全体を掃除する場合は、浴室用ブラシを使うと溝に入り込んだ汚れをかき出しやすくなります。
ただし、硬すぎるブラシを使ったり、強い力でこすったりすると、床材や目地を傷める原因になることがあります。また、メラミンスポンジや研磨剤入りの道具は、床材によってはキズや変色につながる場合があるため避けましょう。床の素材に合った道具を選び、力を入れすぎずにやさしくこすることが大切です。
ゴミ袋湿布法の手順
【STEP1】
45リットル程度の大きさのゴミ袋をハサミで切って広げます。
【STEP2】

床全体にお風呂用洗剤をスプレーし、その上をゴミ袋で覆います。
【STEP3】

床材や洗剤の表示を確認し、問題がない場合は2時間ほどおきます。時間をおいたらゴミ袋を外し、スポンジで床の汚れを落とします。細かな部分には歯ブラシを使います。
【STEP4】

シャワーで洗剤を洗い流してからタオルで水を拭き取り、浴室乾燥機でしっかり乾燥させます。
ゴミ袋湿布法のポイント
ゴミ袋湿布法は、洗剤が乾くのを防ぎながら汚れに密着させ、洗剤の効果を高める掃除方法です。洗剤をつけてすぐにこすり洗いするのではなく、しばらく時間をおいて汚れを浮かせることで、凹凸部分に入り込んだ汚れも落としやすくなります。掃除が終わったら、水分が残らないようにしっかり乾燥させましょう。水分が残ったままだと、カビが発生しやすくなります。
お風呂用洗剤で落とせる汚れと落としにくい汚れ

お風呂用洗剤で落としやすいのは、皮脂や石けんカス、ホコリなどの汚れです。一方で、カビや、水道水に含まれるミネラル分が固まった白い水あかは、中性洗剤だけでは落としにくい場合があります。
汚れの種類に合わせて、適した洗剤や掃除方法を選びましょう。
カビには塩素系漂白剤(カビ取り剤)を使う

お風呂用洗剤で落ちない黒い点状の汚れは、カビの可能性があります。カビには、塩素系漂白剤(カビ取り剤)を使うと効果的です。
使用する際は、必ず換気を行い、ゴム手袋を着用しましょう。また、酸性洗剤と塩素系漂白剤が混ざると、有害な塩素ガスが発生することがあります。同時に使うのはもちろん、続けて使用することも避けてください。
ピンク汚れは、早めに落として乾燥させる

浴室の床や壁に出るピンク色の汚れの主な原因は、ロドトルラやメチロバクテリウムなどの酵母・細菌です。放置すると汚れが広がり、カビが発生しやすい環境につながることがあります。見つけたら、スポンジとお風呂用洗剤で汚れを落とし、しっかり洗い流しましょう。掃除後は水分を拭き取り、浴室乾燥機や換気でよく乾燥させることが大切です。
皮脂汚れは重曹でも落とせる(重曹スプレーの作り方)

皮脂汚れや石けんカスなどの軽い汚れは、中性のお風呂用洗剤で落とせますが、洗剤のかわりに、重曹を使ったナチュラルクリーニングで落とす方法もあります。
皮脂汚れは酸性の汚れのため、アルカリ性の重曹を使うと汚れがゆるみ、落としやすくなります。重曹を使う場合は、水に溶かしてスプレーする「重曹スプレー」にすると、床全体に広げやすく便利です。
<重曹スプレーの作り方>

作り方はとっても簡単
重曹スプレーを作るときは、重曹のほかにスプレーボトルと水を用意します。スプレーボトルに水を入れ、そこへ重曹を加えてよく混ぜます。重曹がしっかり溶けたら完成です。
□水…100ml
□重曹…5g(小さじ1)
□スプレーボトル
白っぽい水あか汚れはクエン酸で落とす(クエン酸スプレーの作り方)

金属部分などにつく白っぽい水あかは、水道水に含まれるミネラル分が固まったものです。水あかはアルカリ性の汚れのため、酸性のクエン酸やお酢を使うと、汚れをゆるめて落としやすくなります。
クエン酸を使う場合は、粉のまま使うよりも、水に溶かして「クエン酸スプレー」にすると使いやすくなります。
<クエン酸スプレーの作り方>

クエン酸スプレーを作るときは、クエン酸のほかにスプレーボトルと水を用意します。
スプレーボトルに水を入れ、そこへクエン酸を加えてよく混ぜます。クエン酸がしっかり溶けたら完成です。
□水…100ml
□クエン酸…5g(小さじ1)
□スプレーボトル
浴室床を傷めないために、洗剤と道具の使い方を確認する

浴室床の素材によっては、刺激の強い洗剤や硬いブラシ、研磨するタイプの道具が合わない場合があります。掃除を始める前に洗剤の表示を確認し、心配な場合は目立たない場所で試してから使いましょう。
また、目地やシーリング部分を硬い道具で強くこすると、傷みやはがれの原因になることがあります。汚れが落ちにくいときほど、力任せにこすらないことが大切です。洗剤をしっかり密着させ、汚れを浮かせてから落としましょう。
塩素系漂白剤と酸性洗剤は連続使用しない

浴室の汚れには、皮脂汚れや水あか、カビなどがあり、それぞれ適した洗剤が異なります。ただし、複数の洗剤を使い分けるときは、組み合わせに注意が必要です。
次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする塩素系漂白剤(カビ取り剤)は、クエン酸やお酢などの酸性洗剤と反応すると、有害な塩素ガスが発生するおそれがあります。そのため、同時に使うのはもちろん、続けて使用することも避けましょう。
別々に使ったつもりでも、洗い流した洗剤が排水口や排水トラップ内で混ざる場合があります。カビ取りと水あか掃除は別の日に行うなど、洗剤の種類ごとに作業を分けると安心です。
忙しい方は、入浴後のひと手間で汚れをためにくくする

浴室のでこぼこ床は、汚れがたまってから掃除しようとすると、落とすのに手間がかかります。
入浴後は、床全体をシャワーで流しておくと、皮脂汚れや石けん成分が残りにくくなります。余裕がある日は、スクイージーやタオルで水分を軽く取り除いておくと、水あかやカビの予防にも効果的です。
仕上げに換気扇や浴室乾燥機でしっかり乾かし、湿気を残さないようにしましょう。
汚れが落ちないときはプロに相談を
いろいろな洗剤や掃除方法を試しても汚れが落ちない場合は、無理に掃除を続けず、プロのハウスクリーニングに相談することも検討しましょう。
床や壁、排水口まわりの汚れがひどい場合は、浴槽エプロンの内側など、目に見えない場所にも汚れが広がっていることがあります。とくに、長く放置した水あかや黒ずみ、ゴムパッキンに入り込んだカビは、自分で掃除しても落としきれないことがあります。
汚れを落とそうとして何度もこすったり、洗剤をくり返し使ったりすると、浴槽やゴムパッキンなどを傷めるおそれがあります。掃除に時間がかかる、何度試してもきれいにならない、浴室全体の汚れが気になるという場合は、ハウスクリーニングの利用を検討してみましょう。
プロに依頼すれば、浴槽だけでなく、壁や床、排水口まわりまで、浴室全体をまとめて掃除できます。
自分で落とせる汚れは日頃の掃除で対応し、落ちにくい汚れはプロの力を借りることで、浴室を清潔に保ちやすくなります。
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まとめ
浴室のでこぼこ床は、凹凸部分に皮脂汚れや石けんカス、ホコリが入り込みやすく、通常のこすり洗いだけでは汚れが残りやすい場所です。
頑固な汚れには、お風呂用洗剤をスプレーしてゴミ袋で覆う「ゴミ袋湿布法」が効果的です。洗剤を汚れに長く密着させることで、凹凸部分に入り込んだ汚れを浮かせ、落としやすくなります。掃除後は水分を拭き取り、浴室乾燥機や換気でしっかり乾燥させることも大切です。
また、皮脂汚れには重曹、白っぽい水あかにはクエン酸やお酢を使う方法もあります。ただし、塩素系漂白剤と酸性洗剤は、混ざると有害なガスが発生するおそれがあるため危険です。
汚れの種類や状態に合わせて、洗剤や掃除方法を使い分けましょう。それでも汚れが落ちない場合や、床材を傷めないか不安な場合は、無理にこすり続けず、プロのハウスクリーニングに相談することも検討してみてください。
<参考文献>
(1)厚生労働省 応急仮設住宅生活における真菌(カビ)及びダニ対策について
「カビが健康に影響する可能性、カビ対策には除湿・掃除・換気が重要であること」などを参考にしています。
(2)札幌市保健所 結露・カビ対策
「家庭でできる湿気対策、換気、カビを発生させにくくする住まい方」などを参考にしています。
(3)東京都保健医療局 健康・快適居住環境の指針
「健康で快適な住環境を保つための湿度管理、換気、カビ対策」などを参考にしています。
(4)消費者庁 住宅用又は家具用の洗浄剤
「住宅用洗浄剤の表示内容や、使用時に確認すべき注意事項」などを参考にしています。
(5)消費者庁 衣料用、台所用又は住宅用の漂白剤
「住宅用漂白剤の表示内容や、塩素系漂白剤を扱う際の注意事項」などを参考にしています。
(6)国民生活センター 住宅用塩素系洗浄剤の使い方-まぜるな危険!浴室などで事故が発生しています-
「浴室掃除で塩素系洗浄剤と酸性洗浄剤を混ぜる危険性」などを参考にしています。
(7)日本生物工学会 浴室に潜むピンクモンスター
「浴室のピンク汚れやぬめりに関わる微生物の特徴」などを参考にしています。
Q&A|浴室のでこぼこ床の掃除方法について
Q. 浴室のでこぼこ床の黒ずみ汚れは何が原因ですか?
A. 浴室のでこぼこ床の黒ずみ汚れは、皮脂汚れや石けんカス、ホコリ、カビなどが凹凸部分にたまることで発生します。軽い汚れはお風呂用洗剤で落とし、頑固な場合は「ゴミ袋湿布法」を試しましょう。
Q. 浴室のでこぼこ床の掃除に「ゴミ袋湿布法」が効果的なのはなぜですか?
A. ゴミ袋湿布法は、洗剤を汚れに長く密着させられる掃除方法です。洗剤の乾燥を防ぎながら汚れをゆるめるため、凹凸部分に入り込んだ汚れも落としやすくなります。
Q. 浴室のでこぼこ床の軽い汚れは何で掃除すればよいですか?
A. 軽い汚れは、お風呂用洗剤(中性洗剤)で掃除できます。床全体にスプレーして2〜3分ほどおき、スポンジや浴室用ブラシでこすったあと、シャワーでしっかり洗い流しましょう。
Q. 浴室の床にある白っぽい汚れは何ですか?
A. 浴室の床や金属部分につく白っぽい汚れは、水道水のミネラル分が固まった水あかの可能性があります。水あかは、クエン酸やお酢などの酸性のもので落としやすくなります。
Q. 浴室のピンク色の汚れは何が原因ですか?
A. 浴室のピンク色の汚れの主な原因は、ロドトルラやメチロバクテリウムなどの酵母・細菌です。見つけたら早めに洗い流し、掃除後は換気や浴室乾燥機でしっかり乾かしましょう。
Q. 浴室のでこぼこ床のカビには何を使えばよいですか?
A. お風呂用洗剤で落ちない黒い点状の汚れは、カビの可能性があります。カビには塩素系漂白剤(カビ取り剤)が効果的です。使用時は換気を行い、酸性洗剤との併用は避けましょう。
Q. 浴室のでこぼこ床に重曹は使えますか?
A. 皮脂汚れには、重曹を使う方法もあります。皮脂汚れは酸性のため、アルカリ性の重曹でゆるみやすくなります。水に溶かした重曹スプレーにすると、床全体に使いやすくなります。
Q. 浴室のでこぼこ床を掃除するときに使わないほうがよい道具はありますか?
A. 硬すぎるブラシや研磨するタイプの道具は、床材を傷めることがあります。メラミンスポンジや研磨剤入りの道具も、素材によってはキズや変色の原因になるため注意しましょう。
Q. 浴室のでこぼこ床の汚れを予防するにはどうすればよいですか?
A. 入浴後に床全体をシャワーで流すと、皮脂汚れや石けん成分が残りにくくなります。余裕がある日は水分を拭き取り、換気扇や浴室乾燥機で乾かすと、水あかやカビの予防になります。
Q. 浴室のでこぼこ床の汚れが落ちないときはどうすればよいですか?
A. いろいろな洗剤や掃除方法を試しても落ちない場合は、無理にこすらず、プロのハウスクリーニングに相談しましょう。床材を傷める前に、浴室全体の清掃を依頼するのも一つの方法です。













