家事のネタ帳

家族が幸せになるお部屋の色(後編)<色でハッピーライフ その2>

家族が幸せになるお部屋の色(後編)<色でハッピーライフ その2>

前編はこちらからお読みください

 

気持ちのよいキッチンづくり

台所で調理する親子

家族の幸せには料理が大切です。さて次はその料理をつくるキッチンの色についてです。

よく見られる“モノトーンのキッチン”は、一見スッキリして清潔に見えますよね。でも色のないキッチンに長くいると、ストレスが溜まることがあるんです。なので、そんなキッチンには必ず色を足しましょう。

特に白いキッチンは要注意。白は“清潔”というお料理をする場所にはとても大切な効果を暗示してくれるのですが、同時に“緊張”ももたらします。それがキッチンの広い壁やカウンターで使われ、さらには調理中ずっといるとなると、緊張効果が増し、楽しく料理ができなくなってしまうかもしれません。

白いキッチン

白いキッチンは要注意

そこで鍋やフライパン、ボールやお玉などのキッチン道具で色を足してみましょう。ここでもオレンジ色は、あたたかさを演出する家庭的な色なのでおすすめです。

また黄色もおすすめします。黄色には“ワクワク”“ひらめき”という暗示効果があるので、ポジティブに料理を楽しむことができます。特にお子さんと一緒に料理をするなら、黄色はおすすめです。目をキラキラさせて、色んな料理に挑戦することでしょう。

料理をする親子

キッチンの黄色はお子さんのワクワクを生み出します

ただ、野菜などの食材自体に色がついているので、キッチン道具で色を足す場合には1、2色にとどめるようにしましょう。色が多すぎるとゴチャゴチャして、かえって疲れてしまいます。

このように、ほかの色を上手に足すことで、緊張をうまく和らげて、“頭をすっきりさせる”“気を引き締める”“集中力を高める”など、白色が本来持っているよい効果をバランスよく引き出すことができます。色にはほかの色と上手に調和するバランスが必要なんです。

おたま

上手に色を足していきましょう

ちなみに私の家のキッチンは白を基調としているので、白色が持つ“空間を明るく広く見せる”という効果を活かすため料理をしていないときは、色のついた調理道具を棚にしまって、わざと白色を強調し開放感のあるキッチンを演出しています。

料理にとりいれたい色

コーンポタージュ

料理をはじめ、食事のときのちょっとした色の気づかいでハッピーな食卓をつくり出すことができます。そのとき意識してもらいたいことが色を中心に料理をつくっていくということ。

食卓に並ぶ料理に5色を取り入れていくと、自然と栄養価の高い料理をつくることができます。

例えば、パンの白色、鮭のムニエルのピンク色、ムニエルにそえるホウレンソウの緑色とプチトマトの赤色、コーンポタージュの黄色など、料理に5色を取り入れることを意識してみましょう。

大変にならない5色のそろえかた

料理

ただ、毎日5色をそろえるのって、なかなか大変なことですよね。そんなときは、箸やランチョンマットで色をつけ足しましょう。

「それで栄養がとれるの?」なんて疑問に思われるかもしれませんが、色は目に取り入れるだけでも体調に影響を及ぼします。

例えばニンジンに代表されるオレンジ色がなければ、オレンジ色のランチョンマットを敷くことで、体の温度をホカホカにする“あたたかみ”がプラス(暗示)されるようになります。まさに色は“目で見て食べる”ことができるんです。

朝食

オレンジのランチョンマットであたたかさをプラス

とはいえ栄養面を考えると、そこはやはり料理で5色をとるのが理想です。

そのためにも、ランチョンマットなどで色を足しながら食卓を5色で彩るようにしていきましょう。これを毎日くり返すことで、そのうち自然と料理に5色を取り入れるようになってきます。

このように意識的なトレーニングを重ねた結果、無意識にできるようになると料理もラクになり、もっと楽しくなります。

また同じ緑でも濃い緑もあれば、薄い緑もあります。きゅうりとレタスは緑ですが、濃淡があって同じ緑色とはいえませんよね。そして、それぞれに栄養価も異なります。レタスにきゅうりを添えて、さらにトマトも加えたらこれは2色ではなく、もう立派な3色のサラダです。

料理

同じ緑でも野菜によって色は違う。何色にもなる

このように同じ色であっても濃淡で色の種類は増えていくので、色の幅が広がりラクに色づけすることができます。

さらには色に対する意識も上がるので、色彩に敏感になるためのよいトレーニングになります。ちなみに私は、冷蔵庫の野菜室を常に5色にするように心がけています。

料理を彩るお皿にもひと工夫

黒皿サラダ

そして最後にお皿の色の話しです。

たくさんの方が白色のお皿をよく使われていると思います。白いお皿は盛りつけのセンスが問われたり、料理そのものをクリアに見せるので、実は上級者向けのお皿なんです。

そこで黒いお皿を使ってみましょう。例えば、黒いお皿に卵焼き、その横にほうれん草のおひたしを添えると、プロがつくったかのように美味しく見せることができます。

そういう意味では、和食器なんかを揃えておくといいと思います。黒いお皿も、和食器もお料理上級者が使うイメージですが、実はお料理が苦手という人にほどむいている食器なんですよ。

和食器

和食器はおいしく見せる必殺アイテム

和食器の赤絵のお皿は、きんぴらなどの地味な茶色い料理を鮮やかに見せてくれます。青絵のお皿は、ひんやりとした印象を演出してくれるので、冷ややっこになんかいいですよね。

そして、大皿からとりわけるときの取り皿には茶色をおすすめします。取り皿にとりわけると、料理の熱はだんだん失われていきますが、茶色が持つ“あたたかさ”という暗示効果によりおいしく食べることができます。

大皿料理

大皿料理の取り皿は茶色がおすすめ

ちなみに家族の誰かが野菜嫌いだった場合、頼りになるのは黒皿です。ぜひ一度お試しください。

ということで、今回は家族が幸せになる色をご紹介しました。次回はお子さんとのコミュニケーション作りに大切な「お子さんに影響を与える色」についてお話します。

 

<お話を伺った人>

七江さん本人

色のひと®・カラーキュレータ® 七江 亜紀(ななえ あき)

株式会社ナナラボ代表取締役。企業やビジネスパーソンを対象とし、ファッション、食、インテリア等ライフスタイル全般のカラーコンサルティング、ブランディングをおう。色を視覚だけに頼らず五感すべてを通してイメージできるように、さまざまなものの価値向上を図る。また多くのメディアにて監修、大学や講習会でも講師業を行う。本も多数出版。

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この記事の監修者

しょうこ

しょうこ

1児のママ。掃除が大好きで汚れているとどうしてもいまキレイにしたくなってしまう性格。自己流お掃除もたくさん試すアクティブ派!

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