<汚れとお掃除の百科事典>床材“化学系その1”
2016.03.05

種類ごとに異なる化学系床材を知りましょう
オフィス、学校、店舗、工場、医療施設など。各事業所には、その環境に適したさまざまな床材が使われています。床材には、それぞれ特徴があり、清掃方法をはじめ、取り扱い方法もそれぞれ異なります。今回の「汚れとお掃除の百科事典」では、6回にわたってさまざまな床材に焦点を当てていきます。今回ご紹介するのは、化学系床材です。
化学系床材の種類と特徴・メンテナンス方法
化学系床材とは、その多くが樹脂系床材のことを指し、一般的には「タイル」といった名称で知られています。性質上、水廻りでの利用が多く、利便性の高さなどが特徴です。ただし、化学系と一口に言っても、そこには多数の醜類があり、特徴もさまざま。以下で、いくつかをご紹介しましょう。
ビニル系床材
洗剤に対する耐久度が高く、洗浄しやすいのが一般的な特徴と言われるビニル系素材。しかしホモジニアスビニル床タイルや、ラミネートホモジニアスビニル床タイルなど、種類によって、弾力性や吸い込みの度合いに差があります。そのため、同じビニル系であっても、異なる特性を持っています。
【メンテナンス方法】
ビニル系床材には種類があり、それぞれにメンテナンス方法が異なります。そのため、それぞれの種類の特徴をしっかりと見極めることがメンテナンスのポイントです。たとえばホモジニアスビニル床タイルタイプと呼ばれる素材は、その他のものに比べて扱いが難しく、ワックスや洗剤の利用時には多くの注意点があるので注意しましょう。
塩ビシート系床材
弾力性と洗剤に対する耐久性に優れる塩ビシート系素材。ただし、ワックスの密着性に劣るという特徴があるため、床の施工後しばらくは、汚れや強い圧力を避けるようにする必要があります。
【メンテナンス方法】
塩ビシート系床材は、床素材としては吸い込みが少なく、可塑剤の表面移行が多いため、ワックスのハジキが起こりやすいのが特徴。そのため、とくに初期の洗浄時には、洗剤の希釈を薄くし、丁寧なメンテナンスをする必要があります。
クッションフロア系床材
弾力性が非常に高く、吸い込みが少ないのがクッションフロア系素材の特徴です。また、樹脂ワックスの密着はあまりありません。外からの衝撃を吸収しやすいため、床の上を歩く人に心地良さを与えてくれます。
【メンテナンス方法】
高い弾力性は、床材の変形を起こしやすくするため、メンテナンス時に樹脂ワックスを厚く塗ると変形とワックス膜の割れを起こす可能性が高くなります。そのため、薄く柔軟性の高い、班樹脂製ワックスの利用がオススメです。
さまざまなシーンで用いられる化学系
化学系床材にはさまざまな種類があり、特徴に合わせてさまざまな場所に用いられています。メンテナンスを行う場合には、その性質をよく調べた上で、適切な手法を選ぶようにしましょう。