カビはなぜ生えるの?
カビは温度、湿気(水分)、栄養(エサ)、空気(酸素)の4つの条件がそろうと繁殖します。
カビが発生しやすい温度は20℃~30℃ぐらいで、概ね25℃前後を最も好みます。また湿度が75%以上になると活発に活動します。
栄養は人の皮脂、ふけ、髪の毛をはじめ、ホコリといわれているものすべてをエサとして取り込みます。したがって浴室や押入れは、カビにとって恰好の棲家になるのです。
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梅雨のカビ対策
特に湿度が高くなる梅雨時期は、カビの発生を抑える工夫が必要です。
カビの発生を抑える代表的な工夫のひとつに「風通しをよくする」があります。風通しをよくすることで湿度の上昇を抑えることができるからです。
以下のようなカビが生えやすい場所も、ちょっとした工夫でカビの発生リスクを減らすことができます。
押入れの対策
湿度が上がりやすい押入れやクローゼットの扉は、来客でもないかぎり、普段から開けっ放しにして風通しをよくしておきましょう。
キッチンの対策
調理時にでる“湯気”でキッチンの湿度が上がるので、調理時には必ず換気扇をつけましょう。
リビングダイニングキッチンのように、キッチンだけではなくリビングなど、ほかの部屋へも湯気(湿気)がまわってしまうような場合はなおさら注意が必要です。
浴室の対策
当然ですが、入浴後は必ず換気をして温度と湿度を下げましょう。
ただし、浴室の温度が高いまま扉を開けっ放しにすると、湯気が脱衣所に充満して壁紙の裏にカビが発生することがあります。
扉をあけて換気をする場合は、温度や湿度が低くなってからにしましょう。

脱衣所の壁紙裏にカビが生えないように注意を
また浴槽にお湯が溜まっている場合は、必ず浴槽にふたをしましょう。さらに余裕のある人は、入浴後に浴室の壁や床についた水分をタオルで拭き取りましょう。
カビが生えた食材は食べても大丈夫?
簡単にいうと、人にとってカビは「暮らしに役立つよいカビ」と「悪いカビ(カビ毒)」の2つに分けられます。
カマンベールチーズなどの食品製造や、医薬品の製造に役立っているカビはよいカビですが、なかにはアレルギーやがんを引き起こす悪いカビもいます。

食品製造に役だっているカビもあれば…
当然、私たちのような普通の人がよいカビ、悪いカビを見極めるのは難しいものです。またカビ毒は熱に強いため、ほとんどの場合は加熱によって毒を分解することはできません。カビが生えた食材は食べない方が無難ということですね。
よくパンやお餅など、カビの部分を取り除いて食べる人もいますが、カビは表面だけではなく内部にも菌糸という糸を伸ばして繁殖します。
見た目に取れていても、内部に残っている場合があるので、やはりカビが生えたものは食べないほうがいいでしょう。
<参考資料>
東京都保健医療局「カビQ&A」
https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/kabi/kabiqa.html
農林水産省「かびとかび毒についての基礎的な情報」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/kabidoku/kiso.html