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<汚れとお掃除の百科事典>飲食店の要注意ポイント“フライヤー”

2015.09.27

フライヤー清掃で美味しくて安心な揚げ物を

厨房のなかで掃除に困る設備の上位として「フライヤー」が挙げられます。フライヤーは、油汚れや焦げ付きが落としにくいため、ついつい清掃を怠りがちになってしまう飲食店オーナーの方も多いのではないでしょうか。しかしだからといって、汚れや焦げ付きをそのままにしておくと、衛生面に不安が残るのはもちろん、フライヤー本体の熱効率低下の原因にもなります。また、焦げ付き汚れは異物混入の要因にもなるため、飲食店にとっては小さくない問題と言えます。そこで今回の「汚れとお掃除の百科事典」では、フライヤーのお手入れについてご紹介します。

正しいお手入れでコスト削減・長寿命を実現

正しい清掃・お手入れが行われたフライヤーは性能が存分に発揮できることはもちろん、故障も起きにくくなります。省エネやサイクルコストといった経費の削減にもつながるため、こまめなお手入れの実践を心がけましょう。以下では、店舗で行うフライヤーの掃除方法をご紹介します。

1.排油

まずは油の温度が90℃以下になるのを待ちます。 油温が下がったのを確認したら、排油口の下に油こし網をのせた排油管を設置し、排油バルブをゆっくり開いて排油を行います。油が抜け切ったら、残った揚げカスなどを再給油などで取り除きます。最終的に、油槽内に揚げカスが残らないように注意しましょう。

【Point! 排油作業の注意点】
・油の抜けが悪くなる原因は油槽内に残った揚げカスです。この際は、棒などを使って排油口のとおりをよくするよう補助を行いましょう。このとき、必ず完全に排油バルブが開いていることを確認しましょう。
・浸管や底、排油バルブを強く押したり傷つけたりすると穴空きの原因になり、油漏れが起こるので十分に注意しながら作業を行いましょう。
・高温のまま排油作業を続けると、浸管に油などが焦げ付いてしまい、擬似的な「から炊き状態」が起こって油漏れや火災の原因になることもあります。また、油煙などのせいで器具内部の詰まりや誤動作にもつながるので十分に注意しましょう。

2.油槽への注水(注湯)

排油バルブをしっかりと閉め、廃油口の下にバケツなどの容器を置きます。その後、換気設備の電源を入れ、油槽内に水、またはお湯を入れましょう。適正油量ラインまで注いだら、そこへ中性洗剤を投入します。

3.フライヤーの加熱

フライヤーを加熱し、油槽内に水、またはお湯が沸騰するまで続けます。この際、から炊きになっていないかをチェックするために、フライヤーからは目を離さないようにしましょう。沸騰を確認したら加熱を止め、ガスの元栓を閉めましょう。

4.油槽内の清掃

まずは排油バルブを開き、先ほど注いだ湯を適正油量ラインと浸管の間まで抜きます。その後、水を適正油量ラインまで注ぎ、また抜くといった作業を繰り返して温度を下げていきます。十分に温度が下がったら、油槽内を洗剤と一緒にブラシなどでこすり洗いします。水が汚れてきたら排油バルブを開き抜きましょう。この作業を繰り返し、最終的には湯を使って洗剤を洗い流します。なお、浸管の焦げ付きが残っている場合には、ステンレスの地金が見える程度までブラシなどを使い除去を行いましょう。

【Point!油槽内の清掃時の注意点】
・揚げカスがうまく取り除けない場合には、煮沸や洗剤などによるお手入れを定期的に行い、少しずつ取り除いていきましょう。
・浸管と槽の接合部の焦げ付きは、1ヶ月に1度程度の頻度でブラシを使って除去しましょう。焦げ付きを放置したまま使い続けると、油漏れの原因となります。

定期的なフライヤー清掃で美味しさと安全を

「衛生面をしっかり守るため」「ランニングコストを抑えるため」など、フライヤーの清掃は飲食店にとって非常に重要な作業です。お客様に変わらぬ美味しさを届け、さらに安心・安全を確保するために、定期的な清掃を欠かさないようにしましょう。一日の稼働率が高いフライヤーや、逆に購入から5年以上経つものは、一度メーカーなどへ点検・清掃を依頼するのがオススメです。

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