いつでも快適な空間に!学校のトイレ掃除~準備編~
2016.02.29
学校のトイレを清潔に保つには、掃除道具の準備が肝心
毎日多くの児童・生徒が使うトイレは、学校の中でもとくに汚れが気になる場所。児童・生徒が清掃を行っている学校も多いと思いますが、せっかくなら適切な方法で清掃を行い、常に清潔なトイレを維持したいものです。そこで今回の「プロが教える職場・店舗の清掃方法とコツ」では、学校のトイレ清掃のコツを4回のシリーズでお届けします。
トイレのニオイの原因は?
まずはどうしてトイレは臭うのか? その原因を知るところからはじめましょう。
こぼれたオシッコ
トイレからする悪臭の一番の原因は、便器まわりの床にこぼれてしまったオシッコ。そのまま放置していると、材質に尿がしみ込んで固まってしまい、日常の清掃では取り除くことが難しくなります。そのため、大切なのはこぼれてしまったオシッコを拭き取るために清掃を毎日行うこと。ちなみに、便器からはみ出てしまった大便や便器にたまった黄色い尿石もニオイの原因になるので、こちらもしっかりと清掃するようにしましょう。
下水管
排水口が床にあるタイプのトイレは、トラップ(封水)機能がうまく働いているかをチェックしましょう。ここに問題があると、下水のニオイが室内へと流れ込んでしまい、悪臭の原因となります。なお、トラップは小便器や大便器の他、手洗い器にもついています。トラップカバーの割れや配管の継ぎ目にすき間がないか、しっかり点検しましょう。
掃除具
トイレの掃除具は使う度に濡れます。湿った雑巾などをそのままにしていると、雑菌が繁殖して強い悪臭を放つことも。さらに、雑菌がついたまま清掃を行うと、トイレをキレイにするどころか全体を汚してしまうことにもなるのでご注意ください。そのため、使い終わったら吊して乾きやすいよう管理しましょう。これは道具を長持ちさせることにもつながります。もちろん、掃除用具入れの整理整頓も怠らないでください。
トイレ清掃にオススメな掃除道具
次はトイレ清掃をする際に用意しておくと便利な道具の紹介です。毎日の清掃に使うものと、汚れがひどい時に使うものを分けてお伝えします。
毎日の掃除に便利な道具
<便器>
・ブラシ
トイレ清掃に使うブラシは、柄が短く小ぶりのものが力を入れやすくてオススメです。また、リムのある便器にはブラシ型を、リムのない便器にはポリウレタンフォームのスポンジ型を選ぶようにしましょう。なお、ブラシの毛は4cm程度で、柔らかめのものが適しています。
・ブラシ受け
乾式床のトイレを清掃する時に、ブラシから水が垂れないようブラシ受けとして小さな容器を用意しましょう。お風呂で使う手桶のようなものでも大丈夫です。
・雑巾
便座や便器の外側は雑巾で拭きましょう。わざわざ縫ってあるものを用意することはありません。使い古しのタオルなどの再利用で十分です。
<床>
・雑巾モップ
いわゆる扇形のものは、房の洗濯や乾燥が大変なので、雑巾を挟んで使うタイプのモップがオススメです。なお、雑巾でそのまま床を拭いてしまっても問題ありません。
・ほうきちりとり
長尺ビニールシートの床には、幅広で毛が短い自在ほうきがオススメです。細かいほこりもしっかりかき集めることができるでしょう。もちろん、電気掃除機があればなおよいでしょう。
<手洗い器>
・スポンジ
ナイロン不織布が裏についているスポンジなら、陶器にもステンレスにも使えて便利です。水栓金具もナイロン不織布で磨けば簡単にキレイになります。
・歯ブラシ
水栓金具の根元などは、使い古しの歯ブラシで磨くと簡単に掃除ができます。
<カウンター・鏡など>
・超極細繊維クロス
ブース内や小便器前の棚(ライニング)は、軽度の汚れなら乾拭きで十分。超極細繊維クロスなら、ほこりや汚れがキレイに取れてお手入れも簡単です。
・セルローススポンジクロス
水はねで濡れやすい手洗いカウンターは、速乾性のあるセルローススポンジクロスがオススメ。よく水を吸ってくれて、乾くのも早いので雑菌も繁殖しにくく清潔です。
<その他>
・ゴム手袋
トイレ清掃のマストアイテムであるゴム手袋。使用後は、裏返して吊しておくとしっかり乾きます。
・空きボトル
空きボトルに薄めた中性洗剤を入れておくと、ちょっとした汚れ取りに便利。スプレー式のボトルは洗剤の節約にもつながります。
汚れがひどい時は・・・
便器や陶器の手洗い器にひどい汚れがついている場合は、ナイロン不織布に研磨剤が入ってるナイロンパッドを使ってみましょう。1/4くらいのサイズに切ると使いやすくなります。ただし、陶器などを清掃する場合、力を入れすぎると傷がつくこともあるので、力加減には注意が必要です。また、リムがある便器の場合は、鏡を使って内側も確認するようにしましょう。
ニオイの原因を知り、掃除道具が揃えば準備万端
トイレを清潔に保つポイントは第一にニオイの原因を突き止め、それを効果的に防げる掃除用具を用意することです。これができていれば準備はOK。次回は、より具体的な掃除方法をご紹介します。