サニクリーン

旅館・ホテルの大浴場は「レジオネラ菌」に注意!

2015.09.17

旅館やホテルの大敵「レジオネラ菌」のリスクと対策について

大型の入浴施設を抱える旅館やホテルにとって、非常に恐ろしい存在――それが「レジオネラ菌」です。身体にさまざまな悪影響をおよぼし、症状が悪化することで死の危険性もあるレジオネラ菌は、とくに39℃前後の温度でもっとも繁殖しやすい、と言われています。つまり、公共の入浴施設はレジオネラ菌にとって最高の温床になりうる場所なのです。
レジオネラ菌は、そもそもは土壌や河川、湖沼などに存在する細菌で入浴施設特有のものではありませんが、近年レジオネラ菌の感染による死亡事件なども発生しており、対策の必要性が高まっています。今回はそんな、大浴場を持つ旅館やホテルによって非常に恐ろしい存在「レジオネラ菌」の、リスクと対策についてお伝えしていきます。

レジオネラ菌感染のリスク

レジオネラ菌には2~10日の潜伏期間があり、その後発症すると高熱や咳、頭痛、筋肉痛、悪寒といった症状が出ます。進行すると呼吸困難を発症し、さらに胸の痛みや下痢、意識障害などを併発。そのうえ、症状がより重い「レジオネラ肺炎(在郷軍人病)」に感染してしまうと、死亡率が最大30%にものぼると言われる恐ろしい細菌です。
とくに老人や子供といった抵抗力の弱い人が感染してしまうと深刻な事態を招くことも少なくありません。その他、糖尿病やアルコール中毒といった持病を持っている方や喫煙者の場合には、急速な病状悪化が認められています。そのため、こうした人たちが数多く行き交う旅館やホテルの大浴場では、レジオネラ菌の対策について真剣に取り組む必要があるのです。

旅館やホテルの大浴場におけるレジオネラ菌対策

1.気泡発生装置などの空気取り入れ口に防虫網を設置する

砂塵の侵入を防止するために、気泡発生装置などの空気取り入れ口に目の細かい防虫網を設置しましょう。

2.浴場排水熱回収用温水器の給水管を検査・清掃する

浴場排水と給水が管壁だけで設置している場合、腐食によってピンホールが生まれ給水の汚染につながる可能性があります。そのため、給水管の圧力が正常であるかどうかや、ピンホールができていないかなどを定期的にチェックし、汚染防止に努めること必要があります。

3.温泉水などの貯湯タンクの適切な温度設定と検査・清掃および維持管理

温泉などの貯湯タンクの温度は常に60℃以上に設定し、外気との遮断や破損箇所について定期的に調べる必要があります。また、マスクをつけた状態での清掃や定期的な底部の対流水の排水、貯湯タンクの保有水量の適切な管理なども重要です。
その他、温度設定が60℃以上に設定できない装置の場合には取り替えを検討し、源泉から離れている場合には施設への配湯管の材質見直しなどについても検討したほうがよいでしょう。

4.露天風呂の衛生管理と適切な運用

露天風呂は、常にレジオネラ菌汚染のリスクにさらされていますので、浴槽を満杯状態に保ってお湯が常にあふれる状態を保つとともに、浮遊物などの除去を行いましょう。
また、循環して使うお湯は1週間に1回以上、循環ろ過装置を使用しない浴槽水や毎日完全換水型浴槽水は毎日換水をし、浴槽を消毒・清掃する必要があります。また、露天風呂のお湯が内湯に混入するのを防ぐための対策についても検討しましょう。

5.ろ過装置の適切な運用と設備見直し

ろ過装置は、1時間あたりのろ過能力が浴槽の容量以上であることが必要です。旅館やホテルの大浴場に使用される砂式のろ過装置では、40m/h以下の速度を維持することが推奨されています。

誰もが安心して入浴できる大浴場にするために

お伝えしたとおり、レジオネラ菌は命をも危険にさらす恐ろしい細菌。レジオネラ菌感染に関するニュースなども報道されていることから、不安に感じている方も少なくありません。
大浴場を運営する旅館やホテルでは、こうしたリスクについてしっかり知り、適切な対策を講じることが今や不可欠と言えるでしょう。お客様が安心・安全に入浴を楽しめるような大浴場にするために、しっかり対策を講じましょう。

おすすめ記事

関連情報

マスコット トップへ