<汚れとお掃除の百科事典>食品加工工場“番重”
2016.04.29

食品を運ぶ・食品に触れる番重を清潔に保ちましょう
トート、バッカン、コンテナ、平コンなど……実はさまざまな呼び方がある“番重”。食品を工場内外に運んだり、調理に利用したりと、その用途も多用です。材質にもポリプロピレンやポリエチレンなどいろいろなものがあるので、一口に番重と言っても食品加工工場それぞれでモノが違う、ということも少なくありません。しかしひとつだけ確かなのは、「番重は食品に近い容器なので、しっかりお手入れをしなくてはいけない」ということです。「汚れとお掃除の百科事典」食品加工工場シリーズ、今回は、番重の洗浄方法についてご紹介します。
番重の汚れるポイントをチェック
番重は食品に直接触れる容器となるので、タンパク質や油、デンプンが汚れとなって付着します。これが放置されると、細菌やカビ、酵母の発生・増殖につながりますので、注意しましょう。汚れのチェックは基本的に、全体を見渡して、汚れの溜まり具合や、黒ずみの度合いを見るようにしましょう。
全体洗浄の手順
番重は「外番重か内番重か?」「何に使ったのか?」「加熱前か後か?」で洗浄機を区別しましょう。モノが一緒だったとしても、その状態によって汚れの落ち方などが異なるため、効率的に洗浄するためにはぜひ覚えておきましょう。以下は、日々の通常清掃の流れです。なお、洗浄機を使った方法もありますが、今回は手洗いの方法をご紹介します。
【Step1】
コンテナ用洗浄剤をつけたブラシを使い、汚れをゴシゴシとこすり洗いします。
【Step2】
流水で洗い流します。この際、すすぎ温度が低いと洗浄力とリンス効果が下がりますので、定期的にチェックしましょう。
【Step3】
水気を取るために自然乾燥させます。
次は定期的に行いたい特別清掃です。番重はその性質上、どうしても水垢により黒ずみが起こりますので、これをしっかり落とすよう心がけましょう。
【Step1】
通常清掃の終わった番重を、コンテナ用洗浄剤を適量溶かした洗浄剤(60℃程度の温水)に20分程度つけ置きします。なお、洗剤の濃度については製品記載の内容に従いましょう。
【Step2】
スポンジやブラシで全体を軽く洗います。
【Step3】
流水、もしくは洗浄機を使って洗い流します。
清掃を行いつつ、寿命が来たら交換も検討しましょう
食品加工工場で使われる番重は、いつも清潔でなくてはなりません。上記の通常清掃と特別清掃を行い、衛生を保てるよう管理しましょう。また、番重は一度購入すると、つい何年でも使えるように思ってしまいますが、水垢が取れなくなったり、ささくれだったりした場合には交換することも大切です。今回のお掃除の手順と合わせて、覚えておきましょう