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<汚れとお掃除の百科事典>ナチュラルクリーニング“セスキ炭酸ソーダ”

2016.03.28

扱いやすくて用途の広いセスキ炭酸ソーダ

環境に優しい洗浄剤として、重曹と並ぶ知名度を誇るのがセスキ炭酸ソーダです。ナチュラルクリーニング初心者の方にも扱いやすいため、ぜひ店舗などでも利用してみましょう。今回の「汚れとお掃除の百科事典」はセスキ炭酸ソーダを取り上げます。

セスキ炭酸ソーダとは?

セスキ炭酸ソーダは重曹よりも使いやすく、用途も広いアルカリ剤です。水に溶けやすく、アルカリも弱めなので、洗浄力はありつつ手荒れの心配もありません。もちろん、重曹と同じく無機物ですので、界面活性剤に比べて環境に優しいのも大きなポイントです。
ただし、不得意な汚れもあるため、使用する際にはその特徴を把握しておく必要があります。以下から、セスキ炭酸ソーダの特徴や用途についてご紹介します。

<セスキ炭酸ソーダの主な特徴>

化学名
セスキ炭酸ソーダ

化学式
Na2CO3・NaHCO3・2H2O

特徴
・炭酸ナトリウムと重曹の中間的な性質を持つ
・水に溶けやすく、水溶液は弱アルカリ性(pH9.8)を示す
・温和なアルカリ剤として絹や羊毛、木綿などの洗浄精錬に用いられるほか、家庭用洗剤や入浴剤に使われることもある
・サラサラの結晶状で長期保存による変質もない

使用時の注意点
・タンパク質を溶かす性質(アルカリ)があるため、手荒れが心配な場合はゴム手袋をつける
・皮膚についた場合は水で洗い流し、それでもヌルつきが取れない場合は酢やクエン酸を少し振りかけ馴染ませる。その後、しっかりと水で洗い流す
・粉や水溶液が目や口に入った場合は、清潔な水ですすぎ、痛みが残る場合は医師へ相談する
・湿気で固まることがあるため、蓋付きの容器で保管する

セスキ炭酸ソーダのオススメな使い方

【換気扇・ガスレンジ】
油でベトベトになった換気扇やガスレンジに水溶液を直接スプレーします。そのまま放置し、汚れが浮いてきたら使い古しの布などで拭き取り、最後に水拭きをしましょう。なお、汚れがひどい場合には水溶液をしみ込ませたキッチンペーパーを使ったり、水溶液に含まれるセスキ炭酸ソーダの濃度を高めたりするとよいでしょう。五徳や天板は、水溶液を洗い桶にためて、そこにつけ置きするのも効果的です。

【ステンレス製品・プラスチック製品】
セスキ炭酸ソーダの水溶液(水3L:セスキ炭酸ソーダ大さじ1杯)の中に、洗浄対象となるステンレス製品やプラスチック製品を入れます。ステンレス製品は煮沸、プラスチック製品はつけ置きします。その後、スポンジやブラシで擦れるとステンレスは曇りが取れ、プラスチックはベタ付きやニオイが取れます。ちなみに、アルミ製品は黒ずみの原因になることもあるので、この方法は使わないようにしましょう。

【食器・調理器具】
ひどい油汚れの食器や調理器具は、はじめに使い古しの布やスクレイパーで油汚れをできるだけ取り除きましょう。その後、水溶液をスプレーしてから洗うと、石鹸カスなどがつかず、ベトベトになりません。

セスキ炭酸ソーダの不得意分野

洗浄力は石鹸などの界面活性剤に比べて劣ります。そのため、靴下やスポーツユニフォームなどについた泥汚れや、ガンコな油汚れ(機械油や口紅など)、衣類のシミを落とすのには向きません。

重曹よりもオススメなナチュラルクリーニング素材

ナチュラルクリーニングと言えば“重曹”というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、特に初心者の方の場合はセスキ炭酸ソーダからはじめてみるのがオススメです。用途も幅広いので、厨房などで大活躍してくれること間違いなし。ぜひ店舗の厨房への導入を検討してみましょう。

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